こんな日もあるさ

不景気だからか何なのか、このごろテレビではやけに料理番組が多い。スポーツ番組と同じく、こっちは真剣に見ていないから、すごく断片的な適当な知識ばかりが頭に入る。そのいいかげんな知識で適当に料理を作ってみてしまう自分が恐い。

この前、卵にチーズ粉をかけて焼いているのを見たので、いいかもなと思って、あとさき考えず、粉チーズを生卵にかけて焼いてみた。あまり焦げつかず、チーズの香りもして、そこそこおいしかったが、これは本来の正しい味かはわからない。でもまあ、メニューのリストには加えとくか。

今日は隣町に「オッペンハイマー」の映画を見に行く予定だった。でも、宗像の元市会議員で、市民運動などでもとてもしっかり活動しておられた女性の方が、しばらく前に亡くなられて、その偲ぶ会があるというので、急いで出かけた。小ぢんまりとした心のこもった会で、さまざまな分野の人たちが、思い出や決意を語っていた。

そこに集まっている人たちも皆そうだが、それぞれが私欲や名誉欲やかけひきなどとは、まったく無縁で、誠実に前向きに、平和や未来のために、できることを続けて来られている人たちで、亡くなった彼女もそうだった。有能でパワフルで、明るかった。自分の体調がぱっとしなかったので、ここしばらく彼女には会ってなかったから、病気になったことも知らなかったし、まだいなくなったという実感がない。こういう聡明で無欲で良心的で勇敢な人たちが、日本や世界を支えているのだなあとあらためて思う。
　彼女は「赤毛のアン」が好きで、続編までのいろんな内容をよく覚えていて、私と話がはずんだ。「赤毛のアン」についての本も書きたいのだが、もう彼女には読んでもらえないのが残念だ。

それで今夜はおとなしく、テレビを見ながら虫食いのセーターのつくろいでもしよう…と思っていたところが、そのままベッドで沈没してしまって、気がついたらこんな時間の夜明けだった。

まあ、こんな日もあるわさな。

奥庭では放ったらかしのバラたちが、しっかり若芽をいっぱいにつけ、昨日はついに黄色いバラが二輪開いていました。フリージアも黄色やピンクや白が満開、つつじもずいぶん開き始めています。ああ、草取りがしたいよう。