1. TOP
  2. 岬のたき火
  3. 日記
  4. することがあまりない夜

することがあまりない夜

寒くなる荒れると天気予報が言ってたわりには、今日も暖かくて、いい天気だった。でも、行く先々でいろんな人から「今日は寒いですねー」と言われたから、私の肌の感覚がおかしくなっているのかもしれない。何しろ、悪い天候ではなかった。

それでつい、庭のあちこちの草取りをした。写真じゃあまりかわりばえしないかもしれないけど、肉眼で見たところでは、わりとすっきりしたので、前の比べて見てほしくって、またまた写真をアップしておく。我ながら、しょうがないなあ。しょうがないと言えば、今日モールで、安いジャンパースカートを二枚買っちゃった自分もしょうがないなあ。四月はホテルの会員権のお金とか、またいろいろと出費があるのに。やっぱり老後の預金を少し崩すべきなんだろうか。それとも、ものすごい緊縮財政で乗り切ってみるか。どうしよう。

ライトノベルとまぜこぜに、古い文庫もちらほら読んでる。フォークナーの薄っぺらい文庫本「熊」が本棚のすみから出て来たので、ランチの間にちびちび読んで読み上げた。狩りの話で、登場する人たちや森の雰囲気が、「開拓者たち」や「シートン動物記」、ついでに「二十日鼠と人間」なんかも思い出されてなつかしい。

あとがきも、作者をよく理解して愛している訳者の文章が、静かな熱をこめて、わかりやすくて好もしい。フォークナーが述べたことばとして、「中年期の人間というものはたいてい嘘つきで非情でダメなものです。少年と老人、とくに老婦人だけが真実にたいして勇敢なのです」という一文を紹介してくれていて、何だか笑った。こんな実感をフォークナーに抱かせた、どんな老婦人たちが彼の周囲にはいたのだろうかと、つい夢想してしまう。コミック版「戦争は女の顔をしていない」に数多く登場する、元兵士の老女たちを思い浮かべてしまうわけでもないけれど。

Twitter Facebook
カツジ猫