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ぞぞぞ。

◇カルチャーセンターで江戸紀行の話をしていて、若干というか一番恐いのは、その地域の紀行の話をすることで、少々調べていても、現地の人は土地勘があるし、地名にもなじみが深いから、ルートや読みのまちがいには、あっさり気づかれてしまう。皆さん情け深くて礼儀正しいから、まちがいを指摘されないのがまた恐くて、あとで「あれは、むずかしい読みで、現地の人でもまちがえるから」と、フォローしてくれたり、私が説明しているときに、小声でひとり言のように正しい読みをつぶやかれたりする。そのたびに、冷や汗をかく。

先日は北海道の紀行文をやっていたので、九州のここで話す分にはまず大丈夫と、大いにたかをくくって安らかな気持ちでしゃべっていたら、受講者の奥様のひとりが、何となくおだやかにチェックを入れて下さる。「あれ、お詳しいですね」と思わず言ったら、「娘がその近くに嫁に行っていまして」と、にっこりされた。ううむ、そういう可能性もあることを忘れていた。

今日は富士山の紀行で、これはまあある程度覚悟はしていたのだが、授業の終わりに「登ったことのある方はいらっしゃいますか」と聞いてみたら、もともと10人足らずの少ない受講者なのだが、そのほとんどが手を上げたのには、さすがにびびった。皆さん年輩の方が多いのだが、さすがに江戸の紀行の講座を受けようという方々はすごいなあ。ちなみに私は登ったことない。これからも登る元気もありそうにない。どうしよう。

◇昨日、自分の旧サイトのことを書いたのは、本当は天皇皇后がパラオを訪問されたので、何年か前に「むなかた九条の会」で、吉田さんという元兵士の方に戦争体験を話していただいたのが、たしかパラオの話で、ものすごく面白いというのもおかしいが、悲惨な話なのに、悲惨なだけではなく体験しないとわからないこともいろいろあって、とても印象深かったので(上官とけんかして脱走兵になりかけたいきさつとか、飢え死にした仲間が多かったが、山道を海岸に行軍していて、ちょっと休んだらすぐそこで死体になってしまうとか、そうやってふっと足をとめて死んでしまう者が多いのは、開けた眺めの、景色のいい場所が危ないとか)、もう一度読みたくなったのだった。それが旧サイトの一部だった「板坂耀子喫茶室」に入っていたのだが、まだアクセスできなくて、読めないでいる。読めるようになったら、ここでも紹介しようと考えているのだが。

◇庭のつつじが咲き始めて、門柱の下の源平つつじ、今年は源氏の旗色の白つつじも、もう咲き始めている。ムスカリの花が終わったので、球根を植えたいのだが、どこにしようか。緋玉マユミはますます元気に育っていて、雌雄ともに何だか小さい実のようなものをつけている。

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カツジ猫