ちょっとまえの、ぼく(カツジ猫)
みなさん、こんばんわ
かいぬしは、きょう、ひさしぶりに、じむにいったみたいで、
「ふう、つかれた。としはとりたくないものだ」といいながら、
さっき、ごはんをたべていました。
このしゃしんは、なんねんか、まえので、
かいぬしが、かたづけものをしていて、みつけたらしいです。
「いまと、かわってないようだけど、
びみょうに、かおが、こどもっぽいね。
というか、いまが、ふけたというべきかな。
にんげんなら、もう、ごじゅっさいすぎてるんだろ、おまえは」
といわれたけど、それでもまだ、ぼくのほうが、だいぶわかいもんね。
ぼくは、このごろ、よるは、いすにねてるけど、
かいぬしが、べっどにいったら、いすからとびおりて、
よこにいって、いっしょにねます。
かいぬしは、はをみがいたり、てれびをみたりしながら、
よりかかっている、ぼくに、てをかけて、
「やだなあ、これじゃまるで、ふうふか、こいびとみたいじゃないか。
せめて、おまえ、わたしとおなじほうをむいて、
てれびをみるのは、やめとけよ」と、もんくをいいます。
しろくろねこの「まき」さんは、まだ、かえってきません。
だんだん、さむくなるし、かいぬしは、しんぱいしています。
ほけんじょや、けいさつしょにも、でんわしてみたけど、
いきてるのも、しんだのも、とどけはないそうです。
「おまえのように、にげだしても、そのへんを、
のそのそあるいて、あげくのはてには、
じめんに、ころがったりしてみせるうえに、
なまえをよんだら、すぐ、くるのなら、よかったんだけどねえ」
と、かいぬしは、なげいています。