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とりとめもなく

今夜も明日も寒そうで、被災地のことを思うと、むしゃくしゃしてしまいます。
いっそ夏の時期ならまだよかったのかと思ったりもしますが、それはそれで衛生面など、かえって大変だったのかもしれません。

九州も夏は計画停電とか言われていますが、あまり健康的な考え方でないのは承知ですが、いっそ少しは不便で不快な方が、まだ救われる気がします。
少なくとも近場の原発はとめておいてほしいというのが正直な気分で、なかなかそうも行かないのでしょうが。

被災地の映像で犬や猫を見かけることはなく、あの津波ではとても逃げられなかったろうとあきらめていたら、先日のニュースで、白と黒の長い毛がふさふさした、パピヨンのようなかわいい犬が誰かのリードに引かれていました。
初めて助かった飼い犬を見たと思っていたら、何とその犬は救助犬で、救助隊員とともにがれきの山を上ったり下りたりしていて、あれあれと驚きました。救助犬といったらシェパードしか連想しないのは失礼でしたね。考えてみたら、牧羊犬に、ああいう外見の犬がいたような気がする。

ひょんなことから博多座の歌舞伎の夜の部をもう一度見られることになり、町に出たついでに、自分の「江戸の紀行文」をプレゼント用に買おうと思ってジュンク堂に寄ったら、在庫なしになっていました。売れているのならありがたいのですが、東北の本屋さんにあった分の本などは、全部流れてしまったのだろうしなあ。

夜の部は震災前に一度見ていたのですが、その時とくらべものにならないぐらい、舞台は熱がこもっていて、観客もよくのっていました。やっている間に役者が慣れてきているのか、震災をのりこえようという気概があふれていたせいか。最後のカーテンコールは観客も総立ちで盛り上がり、花道からの募金の呼びかけもあって、観客の奥さまがたが、手に手に千円札を握って、捕り手役の役者の持つ募金箱に入れていたのは、すごいと圧倒されつつ、福岡県民としてちょっと誇らしかったです。(笑)少し前、被災者の方に提供した住宅に、入居を希望した人に、県の職員が連休は対応できないとか、つまらん発言をしたというニュースに、くさっていた気分がやや直りました。

首相があまりにも国民の前に出ないと、批判が起こっているようですね。この時とばかり派手な演説をぶって、愛国心だのなんだのを強調されたら、被災者であってもなくても私はさぞかしやる気をなくすはずなので、あまり顔を出さないのはむしろ見識だと思ったりもしていましたが、さすがにここまで出てこないと、よくよく欲のない首相だなと思います。
こういう非常時に、スター気取りではりきる人間は見ていてげんなりするもので、本当に必死で何かしようとする人と見わけがつきにくいから困るのですが、それにしても政治家ならむしろ人前に出て訴えたくなりそうなものです。それにまた、こういう時の効果的な演出をする専門的なアドバイザーも政府にはいないのでしょうか。正しい意味での、そういう演出はきちんと大いにやるべきなのに。

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カツジ猫