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どっひゃあ

やれやれ。
徒然なるままに(嘘です)、尾崎俊介「ハーレクイン・ロマンス」を読みかけてるのだけど、あはは、もう面白いの何のって。そして、いろんな点で感無量。

だってさ、「私のために戦うな」でも書いたことですが、私は幼いころから、小説や映画の男女の恋愛やセックスが、皆、男の方から無理強いにされることでしか始まらないのにうんざりし、それでほとんどもう、恋愛も結婚も早々に心のどっかであきらめた原体験があるのですけどね。

これがあなた、ハーレクイン・ロマンスみたいなロマンス小説がカナダで誕生拡大したころ、男女のセックスやキスや恋愛は、男性からのレイプでなければ描けなかった(そうでないと女性がふしだらであることになって攻撃され反感を持たれてしまう)ことに端を発していたとはね!

他にもいろいろ、私を長いこと苦しめた、この種の設定が、それなりに、その時代ではやむを得ない理由もあり、そうすることでそれなりに女性の立場を前進させて来たことも、納得できる。しかし、それがまた逆に女性を(男性も)縛って苦しめて、私のような人間を不幸にしてきたという事実も見逃せない。

一方で若竹七海の葉村晶ものも気晴らしに読んでるのだけど、このシリーズに出てくる冷たい鋭さはさておき、登場する女性たちの描き方を見ていると、「ハーレクイン・ロマンス」の時代からここまで来たのかという、奇妙に熱い心のざわめきを感じる。長生きはするものだね。

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カツジ猫