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のらアリ

キッチンのシンクまわりにときどき、まるで粉みたいに小さいアリが出没する。十匹近い群れをなすこともあるが、一匹や二匹だけで、うろうろしていることもよくある。今朝も二匹が歩いていた。すぐ拭き取ってしまったが、いったいこのアリたち、どこから出て来るんだろうか。列を作るのでもなく巣がある様子でもなく、たった一匹や二匹で突然歩いているのが見つかるって、のらアリとでも言うべきか。どうやって暮らしているのだろう。

数日前、ある人がまちがえて、私の車のボンネットに駐車禁止の大きなビラを貼りつけた。変なストーカーだったら困ると心配したが、そうではなくて一安心。だが、ガムテープのあとがどうしても取れない。昨日からずっと上等のカー洗剤など買って拭いて見ているが、まだ取れない。新車の愛車だから、ひじょーにムカつく。スタンドで高級洗車してもらって代金請求したろかと物騒なことをつい考える。

まあ私も最近いろいろ、やらかしてはいるからなあ。少し前に上等のユリを買って玄関の花びんにさしていたら、いつもはみごとに開くはずが、なかなかつぼみが開かない。やっと開いても、いじけて、ちぢれて、しぼんで行く。おかしいなあ、水もちゃんとやってるし、ひょっとして近くのスーパーで安売りを買ったのだったかしらなどと首をひねっていて、とうとう、ほぼ枯れたので、あきらめて花びんから抜いたら何と!何と! 私はお店の人がつけてくれた、茎の切り口にはめる当座の水のケースをはずさないまま花びんに入れてしまっていた!
つまり、水のなかにいるのに、切り口にはケースがはまっていて、まったく水が吸えないまま、大きなユリはそれでも一生懸命に、いくつものつぼみを開こうとしていたのだ。
もうね、申しわけなくて気の毒で、どうしていいのかわからない。庭のすみに捨てながら、おわびのことばもない気がした。その後、まだ花びらが白いままなので、拾って来て切り直して小さい花びんに入れている。ものすごく生命力の強い立派なユリだったのだなと、あらためて思う。

もうひとつ、今朝最後の灯油を使い切ろうとストーブをつけたら、なかなか炎が大きくならない。どうも私は前に使った時、消し忘れて灯油がなくなり空焚き状態になっていたらしい。芯が傷んでいるのだろうと、いったん消そうとしたら、なぜかよみがえって、ちゃんと立派な炎になった。これもまた、申しわけない。消える時に臭いもしなかったのだろうか。私が気づかなかったら、これこそコロナにかかったかもしれないとあわてたが、ちゃんとコーヒーの香りはわかるから、大丈夫なんだろう。

志村けんさんが亡くなったのは、とっさに「やられた」と思ったほど、不意を打たれた。今朝の新聞には載っていないから、昨日の遅くにわかったのだろうか。
私はクレージーキャッツがわりと好きで、ドリフターズは騒がしくて嫌いだった。志村けんの番組も、好きではなかった。でも、母の最晩年、老人ホームの部屋でいっしょにテレビを見るとき、「天才!志村どうぶつ園」は二人とも大好きで、毎回いっしょに楽しんでいたから、志村さんのこともすごく身近な存在のようになっていた。仲の良かった動物たちは、会えなくなって淋しいだろうと思ってしまう。母が知ったら、きっとびっくりするだろうとも、つい思う。

写真は、また庭でみつけたつくし。しかし、つくしって、ものすごくピントが合わせにくいんですね。何でだろ。

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カツジ猫