ひとめぐり
写真は、表の庭にある沖縄のシーサーの上にとまったバッタ。
今日また用事でちょっと街に出た。クリスマス用品に先がけて、もう正月用のネズミのグッズが、あちこちの店に並んでいた。こういうのは、早く買っておかないと、気に入ったのは残ってないことになってしまう。しかし、うちにはもう、叔母の家にあった、妙に古い着物姿の白鼠の人形があるので、買わないでもいいかもしれない。
今はもう手放した田舎の二軒の家だが、その古い方を母がゴミ屋敷にしていたのを、一念発起してリフォームに乗り出し、何とか人が住める状態にして、初めて迎えた新年の干支がねずみ年だったと記憶する。
もともとは村医者だった祖父の診療所だった部屋を、住居に変えて、隅の古めかしい石とタイルの洗面台など、特徴のある部分はわざとそのまま残した。風変わりな居心地のいい部屋の小さなソファにくつろいで、作りつけの棚の中断に、正月用のねずみの置物を飾ると、ひとりでに笑みがこぼれたものだ。
そのころは、二軒の家のあちこちに飾るのに、毎年大小いくつもの干支の置物を買っていた。家を売ったり譲ったりして減らして行くたび、その置物も余るようになって、たしか人にあげたり寄付したりしてだいぶ処分した気がする。叔母の古い人形しか残っていないかもしれない。今の家も大小二軒が並んでいるので、今日、もう一軒用に、ねずみの絵の小さい皿を一枚だけ買った。
あのリフォームを始めたころが、私の限りなく続く片づけ人生の幕開けだった気がする。干支もひとめぐりし、あれから十二年経ったのか。思えば遠くに来たものだと、歌の文句のようなことを思う。
「研究の沼」コーナーに、抜けていた論文を8編ほどアップしました。「花の紀行」「蝦夷紀行概見」など、ぺりかん社「江戸の旅と文学」に収録していたものです。この本は著作権の関係で公開できませんが、中の論文は、これでほぼ見られます。
新しくアップした分は、文字の色を青く変えています。
「赤毛のアン」の新訳を、少しずつ楽しんで読み返しています。あらためて思うのですが、この小説が甘くて少女っぽいというのはまったくとんでもありません。どの巻にも、どこかに一つは人間の救いのなさ、醜さが、きっちりとはめこまれています。この絶望に近い暗さが漂うのがモンゴメリーの作品の究極の魅力です。
こちらも、どうぞ参考までに。
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今日、先生たちの集まりで口にした「食事の前には読めない本」です。
一昨日、行きつけの店で話に出た、(かなりくだらない)ホークスの選手たちの座談会です。