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ぼくたちの、しっぽ(カツジ猫)

みなさん、おはようございます

かいぬしは、いま、ふるいしゃしんのせいりをしていて、
ぼくのむかしのしゃしんを、みつけては、よろこんでいます。
これはいつのしゃしんなのか、ぼくにもわからないや。

このまえから、かいぬしが、ぼくのしっぽをおもちゃにするわけがわかりました。

ぼくと、おなじとしぐらいのねこをかっていた、しりあいのひとが、
そのねこがびょうきで、ながくかんびょうしていたけど、
とうとう、なくなったそうです。

いきをひきとったあとで、だきあげたら、
しっぽと、みみだけが、いきてるときとおなじに、やわらかだったって。

それで、かいぬしが、「うちのきゃらめるが、しんだときも、
しっぽだけがいきてるときのままに、ふつうにさゆうにゆれていたのを、おもいだした」
とめーるしたら、そのひとが、
「なんじゅうねんもまえに、そのはなしをきいて、ずっとおぼえていて、
だから、『ああ、ほんとうだ』とおもった」とへんじをくれたそうです。

「ねこがしんだあとは、なげくまもなく、いそいで、めをとじてやって、
はこや、かごにいれてうめるなら、きれいにまるくからだをととのえてやらないと、
まぶたもてあしも、すぐに、かたくなってしまって、うごかせなくなるのよね」と、
なんびきも、ねこをみおくって、ほうむったたいけんのあるかいぬしは、いいました。

「きゃらめるがわたしにだかれてしんだとき、ずっと、べっどのうえで、
そのままいつまでも、だきしめていたら、
かれは、そのかたちのまんまにかたまってくれたのよ。
でも、そのあと、はこにいれてやろうとおもって、だいてはこんでいったら、
さがったしっぽだけが、いきてたときのままにふらふらゆれて、やわらかにまがって、
それをすごく、おぼえてる」といいました。

そのしりあいのひとは、ねこさんをかそうにしたそうで、
「きれいなほねですね」とほめられたそうです。
いきていたときのように、ほねをならべたしゃしんを、かいぬしに、
めーるで、おくってくれたそうです。

かいぬしは、それをつくづくみて、
「ふうむ、しっぽは、こまかいほねがつながっているのね。
だからあんなに、しんだあとでも、やわらかくまがるのか。
でも、きんにくがあったら、やっぱりかたまるよね。
しっぽには、にくがついてないってことかしら」
とか、いっていました。

それで、ぼくのしっぽをさわって、なにかわからないかと、
しらべていたらしいや。

なぜ、そんなことしてたのかわかって、すっきりしました。
ほかのうちのねこたちも、みなそうなのかな。
「ねこのほんって、やまほどあるけど、
こんなけんきゅうをしたひとは、いないんじゃないかな。
だれかしらべてみるといいけど、
それで、ねこをかいぼうして、じっけんとかしたらいやだから、
このままにしておくほうが、ずっといいか」と、
かいぬしは、いっていました。

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