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ぼくと、しなもんさん(カツジ猫)

みなさん、おはようございます

このまえのにちようび、かいぬしは、あさから、
「ねむい、きつい、だるい」といって、
べっどでごろごろしていましたが、
ぱそこんをみて、「じゅういちじなら、まにあわないが、
じゅういちじはんなら、なんとかなるか」といって、
いきなり、きがえて、くるまにのって、でかけてしまいました。
 あんまり、きゅうだったので、ぼくも、きゃらめるさんも、あにゃんさんも、
ついていくひまが、ありませんでした。

「どこにいったんだろう」と、ぼくがきにすると、きゃらめるさんは、
「『はかたざ』で、にんぎょうしばいがあるから、みにいこうかどうしようか、
まよっていたから、そこにいったんじゃないかな」といいました。

ぼくたちは、さんびきとも、もうしんでいて、
かいぬしのめにはみえないけど、いっしょにくらしています。
いきているときとちがって、かいぬしのいくところには、
わりと、どこでも、ついていくことができます。
 でも、とおくにいくときは、やっぱり、くるまにとびこんで、
いっしょに、いかなくちゃ、むりです。

にんぎょうしばいは、いちどみたかったので、ぼくは、がっかりしました。
きゃらめるさんは、「また、きかいがあるさ」といって、
あにゃんさんと、べっどで、ねむってしまったので、
ぼくは、ひとりで、にわをさんぽしました。
 そうしたら、うえの、おもやのまえに、みけねこが、すわっていて、
ぼくより、だいぶまえにしんで、
いまは、うえのいえにくらしている、「しなもん」さんでした。

ぼくが、このいえにきたとき、しなもんさんは、まだいきていて、
おんなざかりの、いろっぽい、めすねこでした。
 めが、すこし、やぶにらみで、そこがまた、いろっぽかったです。
 「かしこくて、がまんづよくて、どのねことも、うまくやっていくせいかく」
と、かいぬしはいっていたけど、なぜか、ぼくのことは、
しなもんさんは、きらいでした。
 ぼくたちは、いすのうえとしたで、ふうふう、うなりあったり、
ねるときは、かいぬしの、かおのりょうがわにねて、
ときどき、かいぬしのかおのうえに、てをのばして、
なぐりあったりしていました。
 「よくもまあ、かおの、まうえで、あんなばとるをされて、
わたしは、けがをしなかったものだよ」と、かいぬしは、
あとで、よくいっていました。

ぼくたちがいまいる、あたらしい、ちいさないえをたてたとき、
かいぬしは、ほんとうは、しなもんさんを、すまわせてやりたかったけど、
はしらや、かべをひっかくのが、とくいなので、あきらめて、
「そういう、はきは、なにもない」ぼくを、いれることにしたそうです。
 でも、「ぱそこん」は、うえの、おもやにおいていて、
わりといつも、そこでしごとをしていました。
 しなもんさんも、いっしょでした。
 ぼくは、かいぬしが、うえのいえにいくと、
しなもんさんといっしょにいるとおもって、くやしくて、
よく、にゃあにゃあと、したのいえからよんでは、おこられていました。

しなもんさんとは、そのころも、しんでからも、あっていません。
 いきているときも、ほとんど、はなしはしませんでした。
 そのあさも、ぼくを、よこめでにらんで、だまっているので、
「げんきですか」と、いってみたら、「まあまあね」とだけいいました。
「さんぽですか」ときいたら、「そうよ」といって、
「こんど、ぎょうしゃのひとがきて、すこし、きをきるらしいから、
そのまえに、いちど、みておこうとおもったの」といいました。

かいぬしは、せんもんのひとにたのんで、
にわをきれいにすることにしたのかな。
 おかねは、だいじょうぶなんだろうか。

このしゃしんは、しなもんさんが、まだこねこのころ、
きゃらめるさんのおはかのよこで、あそんでいるところらしいです。
 そのころは、はなも、いっぱいあったんだな。

しなもんさんと、ちょっとでも、はなしができて、よかったです。
もっと、いろいろ、むかしのことを、ききたいな。

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カツジ猫