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ぼくと、だいどころ(カツジ猫)

みなさん、おはようございます

けさは、あめがふって、かいぬしは、
「みずまきをしないでいい。らっきー」と、よろこんでいます。

ぼくのおはかや、まわりのはなも、しっとりぬれて、いいかんじです。
 すずしいから、きょうは、もうちょっと、にわにいようかな。

ぼくがいきていたころ、あさ、にわのすなばに、といれをしにいって、
かえってくると、べっどにいたかいぬしが、てをのばして、
ぼくにさわって、けが、ぬれてるのをたしかめて、
「あ、あめなのか。せんたくは、やめとくか」と、
ねぼけまなこで、よくいっていました。

ぼくがしんでからは、ねたままで、そとのてんきをたしかめることができなくて、
ちょっと、ふべんなんだろうな。
 このごろは、あさおきると、じぶんでそとにでて、
そらをみたり、きのえだのはっぱにさわったりして、
あめかどうか、みているみたいです
 そして、おはかのそばにいるぼくのほうをみて、
「おはよう、かつじ」と、あくびしながらいいます。

だいどころのかべに、だいくさんが、とくべつに、
ぼくのいりぐちをつくってくれたから、ぼくはそこからでいりして、
だいどころをとおって、べっどにもどっていました。

おおきな、おもいどあもあって、そこがあいているときは、
おもしろいから、そこもとおっていました。
 かいぬしは、どあにぼくがはさまれないか、いつもしんぱいしていたけどさ。

かいぬしは、さいしょ、だいくさんに、
どあに、ぼくのでいりぐちをつけてくれるようたのんだのだけど、
だいくさんは、「それだと、やすものの、どあになってしまう。
やっぱり、どあは、りっぱなのをつけたい」といって、
かわりに、かべに、いりぐちをつくってくれたのです。
 そとがわには、ちゃんと、かいだんもつくってくれました。

ぼくは、だいどころは、ただのとおりみちとかんがえていて、
ちょうりだいや、「しんく」や、れいぞうこには、
ぜんぜん、きょうみがありませんでした。
 とびあがったり、のぞいたりもしたことはありません。

このしゃしんは、めずらしくて、
ぼくが、かいぬしのかってきた、あかいいすにのぼって、
うえをのぞいているところです。
 かいぬしは、しごとで、きたきゅうしゅうの
かるちゃーせんたーにいってたころ、
「にしこくら」の、えきにちかいおみせで、
このいすをかって、きにいって、もうひとつかって、
ふたつ、おなじのを、ものおきや、ふみだいに、つかっていました。

あんまりおいしそうなものもなかったので、
にどと、こんなかっこうはしませんでした。

ぼくは、みためは、ようふうの、ねこなのに、
にくも、くりーむも、ばたーも、すきじゃなくて、
どらいふーどと、かんづめいがいに、すきだったのは、
かつぶしや、しろみのおさしみだけでした。
 「むかしは、さばもよろこんでたべてたらしいのに」と、
かいぬしは、ときどき、なげいていました。
 「いぶくろは、じゅんわふうなんだよね。ぎゃっぷもえをねらってるのかい」
と、いみふめいなことをいったりしました。

かいぬしは、いまでも、このいすをみるたびに、
ぼくのこのかっこうがめにうかんで、わらってしまうそうです。
 「おまえのおおきさや、ながさを、おもいだすのに、ちょうどいいんだよ」
といって、りょうりのあいまに、まいにち、いすをよこめでみています。

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カツジ猫