ぼくと、むぎ(カツジ猫)
みなさん、こんばんわ
きょうも、てんきよほうは、あまりよくなかったらしいけど、
おひるごろには、ちゃんとひがてって、かいぬしは、
「ふん、くちほどにもない」とばかにしながら、
みずまきや、せんたくに、せいをだしていました。
ぼくが、いつもいる、かなあみのなかのおにわでは、
かいぬしが、まいたむぎのたねが、だいぶ、のびてきました。
「まえにいた、きゃらめるは、むぎがすきで、よくかじっていたから、
わたしは、はなやでかったり、あぜみちにこぼれだねがのびているのを、
とってきたりしてやっていたものだけど。
おまえも、かーねーしょんの、とがったはっぱとか、すきみたいだし、
むぎのはっぱを、かじったりしているのかい」と、かいぬしはききます。
きゃらめるさんは、ぼくのくる、じゅうねんぐらいまえにいた、
だいせんぱいで、たいへんりっぱな、ねこだったみたいです。
「あのころは、じぶんでまくことなんて、かんがえなかったからなあ。
きゃらめるに、きのすむまで、たべさせてやりたかったよ」
と、かいぬしは、ざんねんがって、きゃらめるさんのおはかのそばにも、
すこし、うえているみたいです。
むぎは、いっぱい、のびているから、
ぼくが、しょうしょうかじっても、かじったかどうか
かいぬしには、わからないらしいけど、
おしえてなんか、やらないもんね。