ぼくの、おはかのはな（カツジ猫）

みなさん、おはようございます

かいぬしは、あいかわらず、いえのかたづけのぺーすがあがらないようで、
「まあ、むりをしたって、しかたないからねえ」などと、
のんきなことをいっています。
　そして、あしたからまたさむくなるようで、
「よし、いえにこもって、かたづけにはげむちゃんすだ」
　といってるけど、ほんとかな。

みけねこの、しなもんさんは、あいかわらず、あいそがわるいけど、
きのうは、ちょっと、しんせつでした。
　うえの、おもやには、くろねこが、なんびきもいて、
「ぜんぜん、みわけがつかないや」と、ぼくがいったら、
　「おおきめなのが、なっつう、ちいさいのが、ばぎい、
ちゅうくらいのが、ぐれいす。
　なっつうと、ばぎいは、あにゃんの、にいさんと、いもうと」
　と、そっけなく、おしえてくれました。

なっつうは、あにゃんさんににて、ひとがよさそうだけど、
ばぎいと、ぐれいすは、どっちも、ひとくせありそうです。

ひあたりのいいへやに、おおきなべっどがあって、
にもつがいっぱいのっています。
　「ここは、わたしのへやだったのよ。
かたづけてくれたら、みんなでいっしょに、べっどで、ねられるのに」
　と、ぐれいすさんは、ふまんそうでした。

ぼくたちが、まいにちそうして、うえの、おもやにいるあいだに、
したのいえの、そばにある、ぼくのおはかに、
だれかが、おまいりしてくれたのか、
きれいなおはなが、にかいほど、おいてありました。
　かいぬしは、「ありがたいことだね」といいながら、
おはかのまえの、ちいさいじょうろに、かざってくれました。

いきているいきものには、ぼくのすがたはみえないだろうけど、
こんど、おまいりしてくれたときは、あいたいから、
ときどき、にわにでていなくちゃな。

ぼくのおはかのちかくには、すのーどろっぷと、すいせんが、
いっぱい、のびはじめています。
　「はながさいたら、きれいだろうね」と、
かいぬしは、たのしみにしているみたいです。