ぼくの、これまでのこと(カツジ猫)
みなさん、こんばんわ
ぼくのことをしらないひとも、いるだろうから、せつめいします。
なまえは「かつじ」といいます。もとおすねこです。
かいぬしの、いなかのいえに、まふゆに、まよいこんで、
おかあさんから、「ぱん」をもらって、いきのびました。
おかあさんは、そのまえに、ねこといぬをかいすぎて、
いなかのいえを、めちゃくちゃにしたので、
かいぬしから、「もう、ねこをふやしたらだめ」といわれていたので、
こそっと、ぱんをくれたみたいです。
ゆきがなんにちもふって、ぼくは、なにもたべていなくて、
その「ぱん」で、いきのびました。
そのあとで、かいぬしが、かえってきて、にわにいたとき、
にゃあといって、ちかづいていったら、
かいぬしは、ぼくをだいて、いえにいれてくれました。
でも、そこにいた、おばあさんねこに、ぼくがけんかをうったので、
かいぬしは、おともだちのいえに、ぼくをつれていきました。
それから、いろいろあったけど、けっきょく、ぼくは、かいぬしのいえにきて、
まえからいたせんぱいねこたちも、みな、しんでしまったから、
いまでは、かいぬしとふたりで、くらしています。
かいぬしのおかあさんも、もうなくなって、
いなかのいえも、べつのひとがすんでいます。
ここで、かいぬしとくらしてから、
もう、じゅうよねんになりました。
しょっちゅう、おきゃくさんがきているから、
さいきんは、ぼくも、あいそよくなりました。
まえは、よく、かみついて、かいぬしを、こまらせていました。
「おおきくて、かわいくて、すてきなねこですね」
「たかかったでしょう」と、ほめてくれるひともいます。
そのたびに、かいぬしは、
「ばりばりの、ざっしゅですよ。
けがながいから、おおきくみえるけど、じつは、ひんじゃくだし、
おくびょうで、びびりで、いつも、めがおよいでいるし、
あしこしはよわくて、こかんせつにもんだいがありそうだし」と、
ぼくのことを、ばかにします。
「まよいこんできたとき、ぴんくの、のみとりくびわをつけていたから、
もしかしたら、ぶりーだーさんとこで、うまれて、
けっかんしょうひんで、すてられたのかもしれませんね」と、
いろんなすいそくをしているみたいです。
ぼくは、こどものころのことはおぼえていません。
でも、おんなのひとより、おとこのひとのほうがすきで、
そうしょくけいの、やさしそうなおとこのひとは、めちゃくちゃすきです。
しごとのかんけいで、わかいだんせいが、よくくるので、
そういうときは、あまえてすりつくので、かいぬしは、あきれています。
でも、かいぬしと、だれかが、なかよくしすぎると、
ぼくは、ふゆかいになります。
そこは、きをつけてほしいとおもいます。
かいぬしは、これまでかったねこのなかでは、
「きゃらめる」さんというねこが、いちばんすきで、
もうしんで、にじゅうねんもたつのに、
ちっともわすれていないみたいで、
それも、しゃくにさわります。
こうやって、ぼくにも、いろいろ、なやみはおおいけど、
まあまあ、ぶじに、すごしています。
またいろいろと、かきたいとおもいます。