ぼくは、げいだっしゃ(カツジ猫)
みなさん、おはようございます
けさ、かいぬしは、ごみすてにいったかえりに、
みちのそばの、かれはのうえで、ちいさい、くろいこねこが、
ひなたぼっこをしているのを、みつけたそうです。
「ゆうべはあんなにさむかったのに、
どこで、すごしたんだろう」と、かいぬしは、しんぱいしていて、
「つかまえて、ほごだんたいの、『みなしごきゅうえんたい』さんに、
ごまんえん、はらって、もらってもらおう」と、けっしんして、
ぐんてをはめて、また、でかけました。
そうしたら、ちかづいたとたんに、こねこは、にげてしまったそうで、
そのそばの、やぶからも、いっぴき、にげるおとがしたそうで、
かいぬしは「とても、つかまえられそうにない」と、がっかりしながらも、
「にひきいじょういるのなら、くっついていれば、すこしはだいじょうぶなのかもしれない」
と、じぶんを、なぐさめていました。
「それにしても、むかし、いなかのいえのにわで、
まめのような、こねこだったとき、
うえじにすんぜんでも、あいそよく、
わたしに、みいみいすりよってきた、おまえは、こううんだね。
そのまえは、ははが、こっそり、なんどか、
『ばん』をやっていたらしいし。
『げいは、みをたすく』じゃないけど、
ひとになれてると、とくをするね。
でも、そのぶん、わるいひとから、
ひどいめにあわされる、きけんもあるから、
どっちとも、いえないか」と、いっていました。
ぼくは、まいばん、かいぬしのふとんにはいって、
かいぬしの、くびにくっついて、ねています。
あさも、なかなかおきないので、かいぬしは、
「べっどを、きれいにできない」と、ぶつぶついいながら、
せんたくや、ほかのしごとをしています。
このまえ、ぼくはまた、うまく、げんかんから、そとに、にげだしました。
そとも、すごく、さむかったけど、
いつものように、こんくりーとの、うえに、ころころ、ころがっていたら、
かいぬしは、「もう、そういうことするのは、
もうちょっと、あったかくなってからにしたら」といって、
ぼくをだいて、いえのなかに、もどしました。
きょうは、ちょっと、あたたかいみたいです。
さむいのにも、あきあきしたので、
はやく、はるがくるといいな。