ぼくは、ちょっとうれしい(カツジ猫)
かいぬしは、きのう、
「しょこの、おかたづけをしていたら、
おおきな、だんぼーるばこがあってさ、
あけてみたら、おまえのつめとぎを、なんこも、
つうしんはんばいでかったの、すっかりわすれていた」といって、
あたらしいつめとぎを、もってきました。
といだあとの、ごみが、まんなかにたまって、ちらからないし、
かたちも、まるくて、かわいいんだけど、
あまり、うっていないので、
かいぬしは、「ねっと」で、ちゅうもんしたらしいです。
そのまま、わすれていたんだって。
ばかだなあ。
いままでつかっていたのは、もう、ふるくなって、
ぼくの、けだらけで、つめもとげなくなっていました。
かいぬしは、それを、ごみばけつにいれて、
あたらしいつめとぎを、おいてくれました。
ふぞくでついていた、またたびのこなも、うえにまいてくれました。
「ほれよ、かつじ」とぼくにいって、
かいぬしは、どこかにいきました。
ぼくは、そばのかごのなかで、ねていたけど、
おきて、みにいったら、においも、てざわりも、さいこうで、
さっそく、つめをといで、はなれられないきがして、
そのうえで、まるくなってねました。
かいぬしは、それをみて、
「あんたまあ、そこまでよろこばんでも」といいながら、
しゃしんをとっていましたが、
「おまえがそうやって、うえにねていると、
どんなつめとぎか、まったく、みるひとには、わからんなあ」と、
ためいきをついていて、
「あとで、べつにしゃしんをとるか。つめとぎだけ」
といっていました。
ぼくは、きょうから、このうえで、ばりばりつめをといで、
かいぬしが、きにいらないことをしたら、
ひっかくじゅんびをしておこうと、おもいます。。