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ぼくは、はたかれた(カツジ猫)

みなさん、こんにちわ

かいぬしは、このごろ、めちゃくちゃ、いそがしそうで、
きのうも、あさから、うえのいえで、しごとをしていました。
ぼくは、つまらなかったので、
かなあみのなかから、ずっと、にゃあにゃあと、ないていました。

かいぬしは、しばらくして、こわいかおで、かえってきて、
「わたしは、あさごはんもたべないで、
おまえには、ちゃんとえさをやって、いったのに、
なにがそう、ふまんなの」といって、
まいにち、さすことになっている、ぼくの、めぐすりを、さそうとして、
ぼくが、ていこうした、まえあしの、つめが、
かいぬしの、ゆびの、つめのあいだにささって、ちがでました。

かいぬしは、「もう、なにしてるの」といって、
ぼくの、あたまを、はたきました。
ぼくが、だまっていたら、また、はたきました。
ぼくは、はらがたったので、おやつをもらわずに、
ろうかのかごにいって、ねました。

かいぬしは、そのあと、なんでもないかおをして、
「ちゃんと、おるすばんしてなさいよ」といって、
でかけていきました。

よる、ぼくが、ごはんをたべて、かいぬしのそばで、ねていると、
「むかしだったら、ちょっとつめたくしただけで、
おちこみまくって、びびりまくっていたのに、
おまえったら、はたかれて、なんだか、ほっとしてるみたい。
なに、その、つきものがおちたみたいな、かおは」
といいながら、ぶらしをかけてくれました。

「ひとの、いやがることを、おこられるまで、してみるってやつかな。
そして、あー、やっぱり、ぼくは、かわいがられてないんだ、とかおもって、
まんぞくするんでしょ。
いるよね、そういうにんげんが」と、いってたけど、
ぼく、にんげんじゃないもん。

なつは、ぼくのまえに、いたねこや、いぬの、めいにちもおおくて、
かいぬしは、そのたびに、しゃしんをかざったりして、いそがしそうなので、
ぼくは、なつは、きらいです。

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カツジ猫