ぼくは、ほっとした(カツジ猫)
みなさん、こんにちわ
なんか、いいおてんきがつづくので、
ぼくたちは、まいにち、にわにでて、あそんでいます。
かいぬしが、くさとりを、なまけているので、
にわは、くさぼうぼうで、かくれたり、はしったりするのに、
ちょうどよくて、すごく、たのしいです。

ぼくたちは、かいぬしが、かっていた、いぬや、ねこです。
もうみんな、しんでいて、おはかをつくってもらったりしています。
でも、いきもののめには、みえないけど、いまでもみんな、
まえとおなじように、かいぬしのいえで、くらしています。
かいぬしは、「こどものひ」や、「ははのひ」も、ぶじにすませて、
ちょっと、のんびりしてるみたいです。
でも、こいのぼりをたてても、ぼくのすがたがみえないので、
「じゅうごねんか、じゅうろくねんか、おまえと、こいのぼりは、
いつもいっしょだったのに」と、ためいきをついて、
いつもより、はやめに、かたづけてしまいました。

そのこういしょうなのか、しらないけど、ねっとで、だれにもかってもらえない、
としよりねこの、おはなしを、どうがで、みつけて、
「えも、きれいだし、むだがないし、よくできたはなしやなあ」と、
かんしんして、なんどもみているうちに、
「あー、わたしがもっとわかくて、げんきなら、すぐに、こういうねこを、
かって、かわいがってやるんだけどなあ。
どんなに、しあわせにしてやっても、このとしじゃ、
さきに、わたしがしぬかもしれない。
それをおもうと、つかのまのしあわせを、あたえてやるのも、かわいそうだ」
「もちろん、いま、かっているひとが、きゅうじゅうでも、ひゃくでも、
それはそれで、いいことさ。
わたしだって、そうなったら、かくごをきめて、へいきでかうよ。
そうしか、しようがないんだから、かえって、まよいもないしね。
でも、あたらしくかうのは、また、ちょっと、ちがう。
かつじをかっていたときだって、さきにしんだらどうしようとおもって、
おもいきり、かわいがってやれなかったのが、いまでも、くやしい。
でも、しかたがない。わたしはそういう、へたれだもの。
あたえたものを、うばうのが、こわすぎて、
そのときの、あいての、かなしみを、おおきくしたくなくて、
あたえるのを、ためらってしまう」
「すぐしんでしまうような、としよりや、びょうきのねこでも、
かわいがって、しあわせにして、ながいきしたら、
けっきょく、わたしがさきに、よわって、ぼけて、しんでしまって、
ますます、ふかいかなしみをあじあわせるかもしれない」
「いなかのいえで、ははにかわれていた、『もも』も、ははがよわってからは、
ちゃんとえさをもらっていたかどうかわからないし、
さいごは、ははが、ろうじんほーむにはいって、
ほとんど、ひとりで、くらすしかなかったし。
あんなおもいを、させたくない。わたしに、そのゆうきはない。
くやしいし、かなしいし、さびしいなあ」といって、
まいにち、おちこんでいました。
「ぺっとろすとはいえないが、もっと、たちがわるいな。
まだかってもいない、ねこのことで、おちこむんだから、
ぺっとろすの、さきばらいみたいなもんじゃないか。
まあ、いまが、ひまだからだろ。
そのうちに、なやむのにも、あきるさ」と、
せんぱいねこの、きゃらめるさんは、のんきなことをいってたけど、
ぼくは、ひょっと、そんなんで、
また、あたらしいねこを、かうきになんかなったらどうしようかと、
まいにち、ゆううつでした。
「きっと、にんげんによくある『ごがつきき』か、
『こいのぼりぶるー』みたいなもので、なにかのはずみに、よくなるよ。
でも、たしかに、よくできた、どうがだよね」と、
くろねこの、あにゃんさんは、へんなことに、かんしんするし、
しゃむねこの、みるくさんは、「よくあることじゃよ、こんなはなしは」
といっただけで、あいかわらず、ねてばかりだし。
そうしたら、けさおきて、にわにでて、ひさしぶりに、
ぼくのおはかにいってみたら、
いきてたころに、かいぬしのるすのときに、おかあさんと、せわしにきて、
いっしょに、ながいこと、あそんでくれた、わかいひとが、
おまいりにきてくれたらしくて、はなたばがおいてありました。
ぼくのおはかのいろと、にあう、あおい、かーねーしょんです。

おおよろこびで、みていたら、かいぬしも、みずまきにでてきて、
はなたばをみつけて、「あらー」といって、よろこんでいました。
そして、「しまった。このごろ、ていれをしてなくて、
くさがはえていたから、あきれられたかも」とわらいながら、
じょうろに、みずをいれて、はなたばをさして、
おはかにかざってくれました。
そして、とりあえず、きぶんはよくなったようで、
「また、みんなで、えいがでもみにいこうか。
それとも、びじゅつてんのほうが、いいかい。
かぶきか、おんせんも、わるくないね」と、いいだしたりして、
ひとまず、ほっとしています。
でも、なんで、しんでからまで、かいぬしのことで、
こんなに、くよくよしなくちゃいけないんだろと、
そこは、すこし、むかつきます。