よっぽど人がいないとしか思えない
◎NHKの籾田氏が理事の全員から辞表を集めていたというニュースには、あきれかえって腰が抜けて物が言えない。安倍首相がお友達を各界の要職に抜擢することは、一般論としてはまあどうしてもそうなるのはやむを得ないし、悪いこととばかりは言えないだろうと思っていたが、問題はそのお友達の質だなあ。かりにも首相にまでなる人が、自分の政策を支えてくれる要職につけるという人材に、本当にこういう人しかいないのかと思うと怒りを通り越して哀れを催す。まあ、そんな同情している場合でないことはわかっていても。
人づきあいが超悪く、最近は親しい人とも続々絶縁したり疎遠になったりしてもっぱら孤独を守ることにつとめているような私でさえ、責任ある大事な立場に信頼できる人を抜擢しようと思ったら、こんな感覚の人よりましな人材はいくらでも手持ちがあるぞ。自慢するほどのことではない、大抵の人がそうだろうけれど。
籾田氏にしろ百田氏にしろ(似ている名だな、偶然だが)、言うことやすることを見ていると、それなりに面白い人物だと思う。誤解を招く言い方だが、悪い人ではなさそうだ。しかし、こんな人は夜に屋台で一杯やりながら、仕事の憂さ晴らしの与太話をして、公式には口にできないことを思い切り言いあってガス抜きする要員として確保しておく貴重な存在であって、ゆめにも人前にさらけだせるしろものではないぞ。2ちゃんねるを公式文書に使ったら、2ちゃんねるの良さが消えるだろう。
かねがね首相が、「意見のちがう相手とちゃんと話せない」というのは私の感覚で、ほとんど結論である。そもそも竹島や尖閣がこんなにこじれたのも、きちんと相手に説明をしないで、「問題はない」と言い続けるからこうもなるので、もしかしたら、説明するほど自信がないのかとかんぐりたくなる。
仲のいい気心が知れた友達と屋台でくだをまく気分でしか一国の政治がやれない人なんだろう。そういう時の相手になるような人としか交友関係がないのだろう。見ているとどうしても、そうだとしか思えない。
◎じゅうばこさん
ご心配どうも。三毛猫のシナモンは一晩動物病院に泊まって、点滴と注射をしてもらって元気になりました。「何でもしてやって下さい」と頼んでいたので、一万五千円かかって、買おうかと思っていた赤い靴をあきらめるしかなさそうです。(笑)
しかも、口内炎は完治したわけではなく、エイズによるものなので対症療法しかなく、二週間ごとにこの注射をしてもらうしかないそうな。今、明細書をながめて、注射はいくらするんだろうとびびっています。
知り合いの人にぼやいたら、「でも、おさしみを食べているカツジ猫に比べたら、シナモンにもそのくらいのことはしてあげないと!」と、きっぱり言われてしまいました。そりゃそうですね。しかし、この医療費は確定申告の医療費にも計上できないのが痛いなあ。