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わー、やったー!

朝は曇っていたけれど、雨が降るのを一日期待してイライラしてるのいやだから、起きてすぐに水まきに出た。したらば、ぱらーりぱらーりと雨が降って来たが、おのれその手に乗るものか、いつもそうやって、水まきをやめたとたんにまたかんかん照りになるんだろと思って、小雨にぬれながら、知らん顔でじゃんじゃん水まきをしてやった。はたして、雨はすぐに上がって日が照りだした。

ざまみろと勝ち誇りつつ、ホースを片づけていたら、立派なクロアゲハがまた飛んで来て、そのあとすぐ、また小さい紋黄蝶がやって来た。しかも今度は相棒だかつれあいだか、もう一羽といっしょで、もつれあうようにして飛び回っている。

しょうこりもなく、またスマホでねらっていると、ふたたび雨がぱらつきだして、二羽は雨宿りしたいらしく、しきりに葉っぱの裏にとまりたがる。脅かさないよう気をつけながら、近づいて何枚か撮ってみたら、この前よりはましなのが撮れた。その内に二羽がいっしょに曇り空に舞いあがったので、適当に写しておいたら、あーらまあ、あとで確認したら、なんとみごとな飛行物体を、ばっちりキャッチしているではないか。これ、傑作と思いませんか皆さん(強引)。

ついでに、そこにいたるまでの、葉っぱの裏バージョンをまたいくつか。羽をたたんでいるけど、この前のより、姿はわかりますよね。そして、やっぱり斑点のある紋黄蝶とは微妙にちがって、バターみたいな黄色一色っぽい。

何かさあ、この人たち、しゃっちもっち(九州北部の方言。よりによって、わざわざ)黄色い花にとまりたがるんで、話がややこしくなるんだけどね。色、わかるのかしら。

本当は、初めて開いた朝顔の花と、切り花にしていたバラを適当に挿してたら、ちゃんと根付いて花が開いたのとを、写したくて庭に出たんですけどね。これも、どっちもきれいでしょ。バラって、ほんとに、わりとすぐこうやって根付いちゃうんですよね。むふふふふ。

汚染水を流しはじめたのはいいけど、いやよくないけど、とたんに中国から日本の水産物の輸入を全部止めるとか言われて、あ、香港からもか、友人は「中国だって似たことしてるのに…」とかなんとか言ってたけど、そういうことはそれとして、いったいそういう隣国の反応を予想とか予測とか対応とか根回しとか前もってしてなかったんかい。自分らの身内の根回しやら工作やらは、多分しょっちゅうやってるんだろうに。

私は汚染水なんか流してほしくはないけど、どうでも流すのだったら、せめて何か言って来そうな国に、ごきげんうかがいやらかけひきやら、何とかしてからにするけどね。そんなんママ友や町内会の運営でも常識じゃないの。そういうことを何もしないで、アメリカにのこのこ行ってバイデンさんと防衛費増やすための相談なんかしてる場合じゃなかろうが。ほんと、仕事をほったらかしてちょうちょの撮影会してる私に言われたくはなかろうが、優先順位がまちがってるよ。

反乱起こした相手をどうやら暗殺したらしいプーチンにしても、誰にしても、世界の指導者は今もう危険なやつばっかだけど、それをさしあたりどうこうできないのであれば、せめて、そのサメの海の中を泳ぎ渡るための知恵と迫力を身につけんかい。最初からかもしれんけど、いろいろ、なまってないですか。

私はこれでも忙しいし、老い先短い身の上に体調だって万全じゃないから、歯に衣着せずに言っちゃうと、福島の漁民の人たちの心配なんかしてるひまないし、したくないのよ。それでも、胸がつぶれるのよ。そんなに本や資料を読んだわけじゃないけど、震災以来、どれだけの苦労をして努力をして、漁民の人たちが生活を立て直し、漁業を育て直してきたか、思っただけでも想像を絶する。だからこそ、あの人たちは最後まで「汚染水を流さないで」と言い続けて引かなかった。それだけのことをこれまで築き上げて来たからですよ。

それを、中国や韓国や他の国に気配りさえもしないで、強引に放出に踏み切った。それで出る損害には金を払うの補償するの、何十年たっても見捨てないの、おまえは村外れの石の地蔵か峠の一本松かっちゅうの。猫一匹飼ってる私だって、こいつが死ぬまで自分が生きてられるかどうかわからないから、いつ私がいなくなってもいいように、できるだけちゃんと次の飼い主なり体制なりを整えておいてやろうと決意している。自分が永遠に面倒みるの、補償するのって、具体的には何の想像も計画もしてないやつしか吐けない自己陶酔の世迷い言だよ。

ああ、私はもう、福島の漁民の人たち、牛の乳をすてなくてはならない北海道の酪農家、拉致された人たちの家族、その他いろんな人たちのことを思いやって、心配しながら生きたくはないの。政府が、国が、その人たちを私の収めた税金で何とかしてくれているはずと安心しながら生きていたいの。
 どうせ、この汚染水の問題も、このまま続けば、ニュースのトップではなくなる。漁民の人たちのことはひとりでに全国の人から忘れられる。でも、その人たちの生活は続くの。販売先がなくなって、これまでの努力が無になって、政府もどこも信じられない苦しい虚しい日々がずっと続いて行くの。私たちが知っても知らなくても。そう思うと、気が狂いそうになる。たまんないよ、もう。

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カツジ猫