キュキュッと曲がれよ～

今日もちょっと遠出をしました。まだ紅葉がきれいでした。
でも年末が近いからかあちこちで道が混んでいて、それはいいのだけどさあ、右折車線や左折車線の先頭にいる車が、どれもこれも妙にとろとろして、対向車線の車は全然見えなかったり、そもそもT字路で対向車線さえないし信号はとっくに変わっているのに、瞑想するカブトムシみたいに無意味にしばらくじっとしていて、すっごくカリカリさせられたのは偶然かしらん。

昔、免許を取ったばかりの友人が「交差点の先頭になるのが一番きらい。なんで免許をとったのかとさえ思う。自分でどっちに行くか決断するのが、すごくいや」と言ってて、私は前に車がなくて、自分が先頭になるのが大好きだったので、その気持ちがわからなかったのですが、ああいう時に反射的に硬直だか凍結だかしてしまう人がいるのだろうか。そうこうする内に信号が変わってしまって後続車はえらく迷惑するのだが。人生の岐路でもあるまいし、とっとと決断してほしい。

旅先でまた夜中にサッカーの試合を見た。フランスとモロッコが、旧植民地と宗主国の対立とかで、シャンゼリゼ通りが盛り上がって殺気立っていた。興奮した群衆に破壊されないようにと店の前にバリケードを作る騒ぎの中、観光客らしいメガネの男性が「サッカーに興味がないし、この近くに宿をとっちゃってるから心配」と言っていたのが何だかさわやかでよかった。他にサッカー関係のニュースでは、イングランドのチームが、カタールの宿舎に迷い込んできたノラ猫をかわいがって、故国に連れ帰ることにしたというニュースが笑えた。デーヴと名のついたその猫は日本でもいそうな茶色のキジ猫で、人懐っこそうだった。芸は身を助くというやつか。

それにしても、ラジオとちがってテレビのニュースでは、防衛費の増強の財源をどうするかでもめてる話ばかりして、どいつもこいつもその話の頭に「増強はしかたがないと思うけど」と、つけ加えるのが、ほんともう、あきれるし頭にくる。そんなに財源がないのなら、そこまでしてすることかどうかを考えるのが普通じゃないんかい。じわじわと、狂っているよ。

今日から年賀状の受付で、ほんとに十年ぶりぐらいに私ははやばやと賀状を書き上げて投函してしまった。われながら快挙だ。かなりここ数年で減らしたつもりだったが、そこそこ百人近くに出した。まあこのへんが、ちょうどいいかな。
早くも来年の辰年のデザインを考えたくなったが、１２年前に何を描いたか、ちっとも思い出せない。２４年前のは覚えている気がするのにさ。あ、滝沢馬琴の「傾城水滸伝」から、「浮潜竜の衣手」という女豪傑の絵を描いたんだったっけ。待てよ、「八犬伝」の竜になった茶店のおばあさんの絵を描いたんだったかな。そう、これだ。

さてしかし、いくら何でも、次の１２年後の龍の絵の賀状が出せるのだろうか。もう最近は何もかもが、そのころまで自分はいるか？という秒読み段階なのだよねえ（笑）。