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トマトと豆腐

こう暑くっちゃ、とにかく早く寝て、陽の昇る前に起き出して、庭仕事をするしかない!

というわけで,はやめにねたら、目が覚めちゃったい。今から寝直し。

昨日はダンボールと古紙を少しだけ片づけて、しばって車に積んでいたら、集積場に出すのを忘れて、また持ち帰ってしまった。不覚。

ダンボールも少しだけ減って来たから、そろそろ古紙の仕分けにかからねば。これが難物なんだよねえ。古い資料を整理していると、「結局、あと死ぬまでの間に何をするのか、もうしないのか」って問題を、次々、つきつけられるんよ。このテーマはもうあきらめよう、この仕事はもうここまでにしとこう、とか何とかさ。

私の専門は一応、江戸の紀行文学だから、その関係のものはとっておくが、趣味や副業の中世軍記物関係の本や資料も、つい残しちゃう。もうそれだけでも多すぎるのに、最近趣味で書いてる小説の関係で、ついつい、古事記や神話の本までチラ見しちゃって、もうどうしよう。

昨日は、仏間の線香が燃え尽きるまで、毎朝ちびちび読んでいた『隠された神 サルタヒコ』を読んでしまった。Amazonの読者のコメント欄の辛口批評は、たしかにその通りで、シンポジウムの記録などをまじえた、のどかな研究書だが、気軽に読むには楽しかった。サルタヒコが、交通の要所にいて、さまざまな文化や勢力の交流にたずさわる開かれた存在とか、アメノウズメとセットで力を発揮するとか、自分の適当な小説の設定とも重なって、妙に笑ってしまう。手塚治虫の『火の鳥』での設定なんかも、つい思い出す。

先日からふれてる、謎のコメントが、ツイッターでも少し話題になってた。要するに政府に批判的な記事を見つけたら、条件反射みたいに型通りの言い訳をコピーして貼り付けるしくみで、ろくなもんじゃなさそう。こんなのでも、政府擁護に効果があるのかしらん。

でも、おかしいのは、伊藤詩織さんをレイプして安倍元首相にかばってもらって罪を逃れようとした山口敬之の記事には、さっぱりこのコメントがつかないんだよねー。公式の弁明もしようがないってことかしらん。面白いから、ついこっちで、言い訳を考えてやってみたくなる。そんなことに時間をとられていてはいかんのだけど。

ご近所の方が下さったお庭のトマトが、甘くてとてもおいしい。料理をするのももったいなくて、これまた、そのままの豆腐と並べて、しょうゆをたらして、熱いごはんと食べるだけでも、うっと声が出るほど幸せ。もともと豆腐が好きで、小さいころ、お手伝いさんの買い物について行った帰り、家に着く前の土手の道で、買い物かごのなかの豆腐のはしを、少しつまんで、かじらせてもらっていたのを思い出す。そのときの地元の神社へ行く大きな石の鳥居や崩れかけた石垣や、頭上に広がる樹木の枝といった周囲のたたずまいは七十年近く過ぎた今でも、ほとんどそのままだから驚く。まるで、どうってことない風景なのに、思い出が完全に凍結され保存されている場所なのがすごい。豆腐の味も、あのころと、多分ほとんど変わっていない。それも思えばすごいよな。

写真は、青いアジサイの茂みの方の、最後の数輪。短く切っているので、合う花びんがなく、食器に浮かせている。見た目もぱっとしないから、ただ最期を見届けてやるだけのつもりで置いてたのだが、すがれた色合いが案外いい味出してるよなあ。

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カツジ猫