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トランプさんの賭け

町山智浩氏が、Xで、トランプ大統領とメローニ首相について書いている。メローニさんは、それこそかなり右派の人だが、それを表にあまり出さずに今のところは成功しているらしい。
 その人が、トランプさんにべたつかれて、即遠ざかっている映像は、その後の高市首相の積極的だか接触的だかの反応に比べて、かなりちがうから、あまりいっしょくたにしてはいけないと思った。しかし私がそれ以上に、えっと思ったのは、町山氏が紹介している、トランプさんの次のようなセリフだった。

トランプに何かささやかれたメローニさんは手を振り払って立ち去る。実はトランプはこの直前に記者団にこう言っている。 「アメリカでは女性に『美しい』と言ったら、政治生命は終わりだ。だが、私は賭けてみることにする」
 で、やってみたと。

あらためて、いろいろムカつく。
 そう言えば、少し前にトランプさんは、高市首相の印象を聞かれて、何とかかんとかほめた後で、「それに美しい」とつけ加えていた。美しいかどうかはともかく、今どきそんなこと言わせておいていいんかいと、ちょっと気になったが、それ以後、そのニュースを紹介するとき、テレビでは「美しい」の字幕がみごとにいつも消されていて、音声もそこはカットしていたかどうか知らないが、何だかそれも、こうなると変に気持ちが悪い。

それでなくても、このところのテレビのワイドショーや、ネットのニュースの言葉づかいは、細かくおかしい(笑)。そもそも、高市首相を批判した政治家やタレントやその他の人々の発言に対して、実にこまめにチェックして、あれやこれやと攻撃する。絶対に首相の悪口を言う者は許さないという意気込みを、ひしひしと感じて、恐怖を感じるべきなのだろうが、笑ってしまいそうになる。

これって、高市首相にとっても、あまりいいことと思えないんだけど。決断力とかスピードとか言うわりには、この間の外交で、彼女が何をやったのか、具体的に私にはよくわからない。態度やファッションなどばかりが話題になっているようで、それも何だか心配だ。
 だから、その態度やしぐさが話題になり批判されるのはしかたがないところもあるし、ましてや少ないけれど、交渉内容などへの言及や批判は、当然あるのが普通だから、そこはきちんと反論すればいいのに。ご本人も支持者も。

スローガンとは反対に、ものすごい「ふわふわ外交」「ムード外交」という印象しかない。
 そして何より、批判した人たちへの支持者の反論に、すべてYahooニュースが「ぴしゃりと」とか「ばっさりと」とか変な形容をつけくわえるのは、あれいったい何なんでしょうかね。そう言えば、政府関係者の記者会見での返答にも「き然として」回答した、とありましたが、ああいう、ぴらぴら文句で飾り立てる発言の数々は、それだけで私は信用できません。

しばらくぶりで、田舎の友人と電話で長話を楽しみました。彼女は人間ドックのついでに、認知症かなんかの検査もオプションで受けたらしく、その内容もいろいろ詳しく教えてくれて、二人で笑いました。「次の三つの動物の中で、ひとつちがうものを選べ」というグループが、いっぱい示され(しまリスとラクダとライオンとか)、でも、ちがうものを選ぶのはひっかけで、最後に「出てきた動物の名を思い出せる限り言って下さい」ということらしい。

友人は56%ぐらいで、「70代にしてはいい方」だったそうな。でも若い人の中には80%台の人もいるらしい。「え、受けてみたい」と言ったついでに、思わず、「だけどさあ、高市首相や参政党やNHK党が何か自分たちにいいことしてくれると、本気で思ってる若者が、もしもほんとにあんなに多いなら、しまリスやラクダ覚えてたって、あんまり役に立たない気もするんだよね」と言ったら、友人も「私も、あのテストの結果はあてにならんと思ったよ、こんなことぐらいで判断できるのかって」と言っていた(笑)。

写真は昨日行った動物園で撮った、あくびしてるトラ。小さくってごめんなさい。

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カツジ猫