ドラマ以下の現実。
◇加藤紘一さんが亡くなったのか。意見の違いがあったとしても、信頼できる、ちゃんとした政治家がまた一人減ったなあと思う。いろいろとがんばってくれたことに感謝したい。
◇灰色猫のグレイスは、少しずつだがエサを食べていて、今のところはまだ元気だ。彼女を16年前ファミレスの駐車場で拾って、それほどかわいがりもしないまま、ずっとあまりかまってやらなかったことが悔やまれる。人なつこい猫だっただけに、もっとべたべたしてやりたかった。
16年、一度も病気もしないで元気でいたから幸せだったんだろうと思いたいけど、いつかは私にもっとかわいがってもらえると夢見て16年がんばって来たのかもしれないと思うと、どっと落ちこみそうになる。早く上の家を片づけて、いっしょにテレビを見たり、ベッドで寝たりしてやる予定だったのに、片づけが遅れて間に合わなかった。
幸い、まだ少しは時間がある。後悔はどうせするだろうが、少しでもそれを少なくしたい。
とか言って、私が毎日上の家にいる時間が長くなってくると、下の家のカツジ猫はぐれるのか、何となく様子がおかしい。今日は庭のコンクリートの石段の上で、昼日中から丸くなって寝ていた。今までそんなことしたことがないのに、何を不安定になっているのやら。まさか体調が悪いんじゃないだろうな。筒井康隆の「虚人たち」みたいに、奥さんと娘がちがった場所でそれぞれに危険に陥ってしまうという、とことん救いようのない、あの状況じゃあるまいし。まあエサもしっかり食べて、つめもバリバリといでいたから、きっと大丈夫なんだろう。
◇昨日今日と、下の家の砂利の庭の草取りをした。短い時間に成果が出るので、精神的には大変いい。1時間もかけないのに、すっかりすっきりなった。今ごろになって、砂利の中から双葉をのばしている朝顔もいくつかあって、抜いて鉢に植え替えておいた。
◇俳優の強姦事件が示談になったら、その後加害者側が、まるで無罪だみたいなことを言い出しているようで、怒っている人が多い。
今にして思えば、この事件の少し前に、同じような強姦事件の加害者のタレントが、鳴り物入りと言いたいぐらいに歓迎されてテレビに復帰したのもムカついて、あきれたが、それが今回のこの対応や反応の前哨戦というか呼び水というか、最低最悪の効果を生んでいるのじゃないだろうか。待てよ、そもそも今回のこの事件の加害者の高畑何とやらが犯行に及んだのも、頭の隅に、あの復帰したタレントのことがあって、何とかなると甘い判断を生んだのじゃないだろうな。だとしたら本当に最悪だ。
ツイログの中に海外ドラマの「ダウントンアビー」の中で起こったレイプ事件が話題にされているが、私もあれを見たときに、周囲の反応がいい意味でまるで現代のようで、こんな昔に(第一次大戦のころだぞ)こんなに女性が責められないで、犯人が悪者扱いされるなんて、ちょっと非現実的だけど、時代背景に準拠してるんだろうか現代におもねってるんじゃないよなぐらいの違和感を抱いたりしたのだが、何のことはない、今の日本の現状が、この大昔のイギリスよりもひどかったってことだったのかもしれない。まあ少なくともドラマの中の状況よりは、今の日本の方が格段に劣っている。