一応、重陽
今日は重陽とのことで、行きつけのお店で、菊の花を買ってきました。本当は庭にも菊はあちこち植わっているのですが、今年はまださっぱり花が開かない。あんまり手をかけてやってないからかな。バラは小さいのが、毎日あちこち咲いてくれるんですが。

先月亡くなった猫のカツジの写真を、他の猫や家族の写真といっしょに飾った仏間もどきの小部屋にも、菊を飾ってやりました。

ちなみに仏間はまだ全然片づいてなくて、お見せできる状況じゃないんですが、一応、仏壇の前に置いた小机の上にのせたクッションだけをご紹介。この机、普通に物置きだったのですが、何しろこのところ庭で転んで傷めた膝がまだ痛くて正座できないので、当面の椅子代わりにしているのです。

その上においたクッションと座布団は、カツジが廊下の椅子の上で、よく昼寝していたやつです。彼のお気に入りらしい場所はいくつかあって、そこもその一つでした。めちゃくちゃ古い汚れた座布団で、なぜそんなところが好きなのか謎で、小説「めぐりあう時間たち」でエイズの作家が好んで座っていた、ぼろぼろの椅子ってやつを、つい連想していました。

カツジの遺したものは、おおむね人にもらっていただいたのですが、さすがに古くてボロすぎてあげられないものもいくつかあって、これもそのひとつです。
あちこち破れかけてるし、処分しようかと思いつつ、彼の死んだあとで洗濯機に放り込んだら、案外きれいになったので、仏間に持ってきてやりました。彼が他の先輩猫たちに圧倒されて、ぐれていじけて昼寝するのにいいでしょう。…って、どうして私は彼のことを、こんなにすぐバカにしてしまうんだろうかなあ(笑)。
昔、彼をちょっと飼ってくれていた人から、お悔やみの葉書が来ました。ブログを見て彼のことを心配して下さってたそうです。でも彼女、うちに来てカツジをかわいがりながら、彼があんまりぜいたくをしているのに、少々ムカついてもおられたようで、冗談でも何でもなく「もう、ちょっと顔がいいかと思ってからに~!」という名文句を吐き、そりゃカツジにしてみれば、言いがかりだよなあと思いつつ、思い出すたび私は死ぬほど笑ってました。カツジには言わなかったけれど。
足が完治したら、彼女のところに行って、カツジのことをよく知ってる者どうしで一晩、彼の悪口を言い合うのを今からひそかに楽しみにしています。