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一日もうけた♪

◇私の模様替え大作戦もつつがなく進行しつつあり、昨日は実家からセミダブルベッドを二つ運びだし、今までこちらの家で使っていたシングルベッドとソファとを代わりに入れました。
シングルベッドはキャラが死に、シナモンが寝ていた思い出のベッドで、実家の母の使っていた寝室に入れると、二匹がそこでくつろいでくれているようで、安心しました。

母の寝室は壁紙が華やかなバラの花の模様で、日当りがよく、窓からは川と夕日が見えて居心地が最高です。壁にかかっている二枚の油絵は湯布院で昔買った、若い作家さんのもので、抽象画がいまひとつ好きでない母はあまり気にしてもなかったようですが、私は勝手に、緑と朱色があちこちにある方の一枚が、実家の近くの村の風景、紫とピンクを基調としたもう一枚が、今住んでいる町の風景と思っていました。買ったときから、じっと見ていると前者には近くの神社や大きな岩や、川や田んぼが見えるようでしたし、後者には洒落たお店や平和な街並みが浮かび上がってくるようでした。どちらかをどうしても選べず、無理をして結局二枚とも買ってしまったのですが、何やらこうして、田舎の実家も今の町の家も手放せないで、管理に四苦八苦している自分の現在を予告していたのかもしれません(笑)。

もっともこの家はもうすぐ、私の親友が仕事場として使いはじめてくれる予定で、隣りの母家に若い人が住んでくれているのと合わせて、まあ活用できているのかと思います。
しかし、庭木があまりにももしゃもしゃと茂ったので、とうとう植木屋さんにお願いしたら、これまた私の年金のひと月分ぐらいが飛びそうで、またまた頭の痛いことです。

その若い人の飼っている、これまた若い雌猫ちゃんは、私がお土産に買って行った羽根つきの猫じゃらしに狂喜乱舞していました。私が買ってきたとはわからないはずですが、いつもより愛想がよかったです(笑)。
裏の川にいた鳥たちの姿が見えないなと思っていたら、昨日はアオサギがゆうゆうと羽を広げて、水の上を行き来していました。

夜中から夜明けにかけて車でこっちに帰ったのですが、もうすぐ着くという最後の最後で眠くなり、休憩しようと思っていた時、左側の路側にタイヤが接触してヤバかったです。ホイールキャップが外れかけているみたいなので、いつも行く修理工場に見せに行かなければ。まあこれも、模様替え関係の予算の内ですかね。
夜明けから死んだように眠って、時間の感覚がなくなり、一日まちがえて今日は明日と(笑)思っていました。さっき気づいて一日得した気分で喜んだのですが、もう昼をとっくに過ぎているので、一日ってほどでもないか。

◇「そして父になる」のDVDを見ました。大げさなところがなく、型にはまっているようで先の展開がつかめない、見入ってしまう映画でした。二組の夫婦の、さりげない(さりげなくはないんだけど、あざとくやらないから、さりげなく見える)ちがいの描きわけが見事です。
でもこういう場合って、子どもを入れ替えるのがふつうなんですか? 何となく私は逆だと思っていたのですが。

◇アクショーノフの「星の切符」を買ってから数十年ぶりに読んでしまったのに勢いづいて、昔から気になってたのに読まないままでいた本を読もうと、ハックスリーの「ガザに盲いて」を古本屋サイトで手に入れました。
高校生のころ、文庫本の末尾の目録にあった本を目安に読んでいて、そのころは本の数も少なく、有名な古典ばかりでしたから、わりと全部読んでいたのですが、いつか買おうと思いながら残していたのが「失われた時を求めて」で、これは数年前にやっと読みました。で、あと題名だけが記憶に残って、内容もまったく知らないままになっていたのが、この小説で、ニュースで「ガザ」の地名を聞くたび、「そう言えば読んでないなあ、あれ」といつも思い出していました。

専門の江戸時代の文学でさえ、読んでないのが山ほどあるのに、放っておけばいいんですが、やっぱりどうも気になって、死ぬ前に片づけとこ、と注文したのですが、古い本なので、紙は汚い、字は小さい、しかも思ったよりもずっと長い。これが文庫本一冊におさまっていたなんて、昔の文庫はよっぽど文字が小さく紙も薄かったのかしらん。

内容も最初から重っ苦しく退屈で、今どきの小説や映画の読者サービス観客サービスなんかまったく考慮してない潔さに、うーん昔は小説を読むのって苦行だったんだなー、エリートやインテリしか相手にしないでよかったんだなーとあらためて実感しながら、数ページ読んで休憩してます(笑)。 夏までに読み終わるんでしょうか。

でも、その数ページで(変に私小説風でもあるんですが)、作者だか主人公だかの知人の一人として、「失われた時を求めて」の作者のプルーストが登場し、晩年おちぶれたかぐれたかしけたか、何かそんなので、きったないお風呂につかって、湯垢だらけのお湯を飲んだりしてる気持ちの悪い場面が出てきて、笑いました。最近のこぎれいで快いばっかしの小説や現実に比べると、妙になつかしくて、うれしい。そうだよなー、あれだけの小説書く人はこういう風なのが当り前だよなーと思ったりして、で、また「アナと雪の女王」のエルサの妙にきれいで人に嫌われない「ありのままの」生き方を思い出したりして(笑)。まあそれはまた、おいおい書きます。

◇カツジ猫は、私が実家の押入れで見つけて持ってきて、ベッドの下に敷こうと広げたラグの上を、ころころ転がってご機嫌です。昨日の夜遅く、夜明け近くに帰ったとき、灰色のでかい妖精のように金網の中の棚に座って待っていました。私が帰らないときも、ああやって待っているのかと思うと、ちょっとかわいそうですが、まあ最近は家の中が暖かいから、涼みに出ているんだろうと思うことにしときます。

◇いつものことながら、話があんまりあっちこっちに飛ぶので、読みにくいかと思って、◇を復活させました。まあどれだけ役に立つかはわかりませんが、読んでいただく皆さまに、少しは時間の節約になるかと思います。

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カツジ猫