九条の会1月のビラ。
(今日、「むなかた九条の会」が配布した1月のチラシです。いずれ、九条の会の書棚に移しますが、さしあたりここで紹介しておきます。)
年の初めに
皆さま、よいお年をお迎えのことと思います。わたくしごとですが年末に母が亡くなったので、新年のごあいさつはひかえさせていただきます。
母は九十八歳でした。中国で生まれ育ち、小学生の時、南京事件が起こり、他の邦人とともに領事館で中国兵に銃を突きつけられて威嚇射撃され、「それから以後何かを恐いと思うことはなくなった」とよく言いました。それでも中国の国と人を愛し、「いい人たちよ」と周りの皆にいつも話していました。
長崎の活水で学んでキリスト教や英語の文化に親しんでいたのに戦争中は軍国少女で、アメリカ兵が落下傘で降りて来たら竹槍で殺すと本気で思っていたそうです。「戦争はそれほど人を変える。絶対にやってはいけない」「世の中が戦争に向かうときは、本当に一気に変わる。今もそうなりかけているようで心配だ」とくり返していました。九十歳近くなっても平和運動や市民運動のリーダーを引き受けるので私が「たいがいにしたら」と言うと、「もし世の中がおかしくなって、こういう活動が弾圧されるようになったら、私のような年寄りが牢屋に行ったり殺されたりする方が、若い人が犠牲になるより無駄がないから、何もできなくても代表にはなっておくのだ」と言いました。
母の決意を聞いて笑った私ですが、首相が年頭早々、これまで何度も廃案になった「共謀罪」を、テロ活動阻止を口実に持ちだして、政府を批判する人たちを徹底的に取り締まろうとしている様子を見ると、あながち冗談になりません。
トランプ大統領のTPPへの姿勢は変えられず、プーチン大統領には利用されただけ、真珠湾訪問は別に初めてではなく何人も行った首相がいるなど、明らかすぎる事実をかくして、さも積極的に仕事をしているかのように演出し、南スーダンに関しては、国連にアメリカが提案した武器輸出禁止決議にさえ反対するなど、安倍政権は国内外で迷走を続け、危険な末期症状に陥っています。
しかし、これに対抗する市民や政党の連帯もまた確実に強まっています。1月6日、宗像では九条の会も含めた、「アベ政治を許さない」政党や団体、個人が集まって、「市民連合オール宗像」として会合を持ち、これまでにない多彩な顔ぶれの熱気の中で、今後の活動について話し合いました。民進党の田辺かずき県議の「新春のつどい」(14日、古賀市千鳥苑)、共産党の「春のつどい」(2月18日、メイトム)、また北九州や福津市の選挙のこと、宗像の市会議員との懇談会の計画など。そして、毎月19日にサンリブ近くの福銀前でやっている「ふくおか市民政治ネットワーク」の街頭宣伝に、他の政党や団体や個人も皆で参加しようということになりました。
皆さんもどうぞおいでになって下さい。「オール宗像」では、毎週水曜の午後、河東コミセンのカルチャールームで集まっていろんなおしゃべりをしているので、これも気軽にのぞいて下さい。
つながりましょう、話し合いましょう、昔なじみや、新しい知り合いと。