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他山の石

この諺はこういう時に使う物か迷いますが。

井上ひさしさんの訃報と言い、美しいと褒めたり立ち上がれと命令したり日本もたまらないだろうと言う様な話と言い、民主党も頼りなく、せいぜい選挙では社民か共産に頑張って貰うしかないかと思っていた矢先、その気持に水を掛ける様な事ばかり起こります。

老母は社会的関心の高い人で、いわゆる民主的な団体に幾つか参加し、会費を払って機関紙も取って居ました。しかし、最近目も弱くなり、経済的にも苦しい為、その幾つかを止めようと言う事になって、私が手続きをしました。
数年間会費が溜まって高額になっていた団体も有り「この儘では会誌が送れなくなります」という通知を頂いて居たりもして、それは放置して置いても良かったのですが、矢張り苦しい中で活動しておられると思ったから、こちらも工面して少なからぬ会費を払い、「長い事お世話になりましたが、母も老齢のため」等、振り込み用紙の通信欄に記入して退会の意思を伝えて置きました。

その結果です。1つの団体は相変わらず次回の会費を請求して来ました。こちらも多忙の中でした事ですから、何か手落ちがあったか記憶違いかといぶかりつつ、再度また会費を払い退会の意図を伝えました。するとしばらくして担当者から「前任者の資料を見て居たら、既に退会の連絡があって居たのに気づかなくて大変失礼しました」と連絡がありました。
それだけです。普通ならその後、1回分の会費はお返ししますとか、どうなさいますかとか言う言葉が続きそうなものなのに。これでは何が失礼だったというのか理解に苦しみます。

もう1つの団体は1万円を超える数年分の会費を送って「これで退会」と伝えたにも関わらず、次の会誌と、数年分の領収書と次回の会費の請求書を送って来ました。連絡先に電話して見たら週に数時間しか担当者が居合わさず、用件はファックスでとの事。こちらも忙しい中、そんな事にずっと関わっては居られません。

どちらの組織もきっと政治献金とも大企業とも関係なく手弁当のボランティアで献身的に運営されて居る組織なのだろうとは思いますが、それを支える私たち会員も苦しい中から会費を捻出して居るのです。それに対してこの様な杜撰さは矢張り甘えでしかないでしょう。自民党も公明党も一向に好きでは有りませんが、それと戦う側の諸団体がこの感覚では、とても、そういった側の思想信条の方々に政治はまかせる気にはなれません。

キャラママさんが先日お会いした際に、退職金の額を記入した書類がミスで30円多いか少ないかしたのを、事務担当の方が大層恐縮して電話して来られた事、退職記念の万年筆のケースに入った文字が1文字間違った為、新しいケースが届いた事等を話されて、「最近の世の中はクレームが多すぎるのか何かと細かすぎる」と笑っておいででしたが、そんな風潮の世の中が良いか悪いかはともかくとして、そうなって行きつつある中で、上の様な態度は決して社会の支持を得られないでしょう。それに、その杜撰さが全部自分達にとって都合良い杜撰さであるのもどこかしら、とても情けない。
品性や品格と言う言葉も嫌ですが、そういうもののかけらさえ、こういう団体には感じることが出来ません。

このような事をここに書くのは、いわゆる「敵を利する」事に他ならないかも知れないのですが、本来は革命や共産主義や社会主義とは、こういうだらしなさ、図々しさの対極にある筈の物でしょうに。権力を握って腐敗するならまだしも、権力を握らない前から腐敗して居たのではどうしようもありません。まあ、「貧すれば鈍する」と言う嫌な諺もまた存在していますが。

つくづく今度の選挙では棄権したくなりますね。

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カツジ猫