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会えたのでしょうね。

◇マイナンバーのことについては前にもちょっと書いたのですが、こちらで、詳しくいろんな方が説明しておられます。私も返納したい。

ときどき、いろんなところで、カードを作れとかあたりまえのように書いてあるので、知らない人は作ってしまうんじゃないでしょうか。
ぜひ、「持っててもろくなことはない」「カードなんて、もってのほか」「返納は簡単にできる」「持ってないと困るなんて事態があったら、むしろその方が問題」と、広く皆さんに知らせて下さい。

https://www.facebook.com/takayuki.mishima.9/posts/922741864459262?pnref=story

それにしても、持たないでいいものを、持たせようと公的に脅迫勧誘するのって、ほんとに油断がならない国だこと。「かしこい消費者」になろうと言われるたびに、バカな消費者でも困らない社会を作れやと、いつも腹が立っていたけど、それを通りこして「かしこい国民」にならないと、国から何をされるかわからないなんて、もうたまりませんわ。

ちなみに前にも書いたけど、このマイナンバー法案は、この夏の国会のどさくさまぎれにろくな審議もしないで通った法案ですが、私が覚えてるだけでも、たしか山本太郎さんが、「このナンバーがもれて銀行預金が消えたりした時に何らかの補償はあるのか」と質問したら、菅さんか誰か政府は「そういう補償は何もありません」と答弁したはず。マイナンバーが盗まれたり何かして、預金や年金がなくなっても「自己責任」で誰も補償はしてくれないんですよ、たしか。

◇野坂昭如さんが亡くなったのを、かなり遅れて知りました。
若いころの私は女性の性がどう描かれるかについて、気持ちが整理できてなかったから、野坂さんの小説のそんなに熱心な読者ではありませんでした。
日本の政治がどんどん戦争肯定に傾いて行く中で、野坂さんの生き方や発言がいつの間にか、まっとうなものの象徴になって行くにつれて、私との距離が縮まって行くのを、喜ぶ一方、どこか哀しくも思っていました。

さち・ド・サンファル!さんの歌の歌詞じゃないけど、すべてが見慣れないものであふれて行く街の中で、流されず遠くに立つ人影を見るように、今、さまざまな人の姿に私は目をこらしています。そうやって浮かび上がる同じ心を持つ人々の姿が、尊いほどにまぶしくて愛しいと同時に、いつまでも見えないままの世界であってほしかったとも感じます。

加藤周一さんに、もっと象牙の塔にこもって学問にいそしんでもらいたかったように、野坂さんには、もっとはちゃめちゃで野放図にしていてもらいたかった。
彼らにそうさせなかった、そんな余裕を与えなかった、真剣で良心的な本質をさらけ出させて死ぬ間際までこきつかった時代と社会を、自分のふがいなさも含めて、私はどこかで憎んでいます。

無神論者で唯物論者のはずの私ですけど、それでも野坂さんは水木しげるさんと何を話しているのかな、妹さんにもやっと会えたのだなと、思わずにはいられません。妹さんが野坂さんに言ってくれるかもしれないことばのいろいろを思うだけで、わずかだけれど確実に幸せで満ち足ります。そういう気持ちに私たちがなれるような生き方を最後まで野坂さんはしてくれたのかもしれません。

◇今日は友人からもらっていた玄米を、精米しに行きました。
いつも車で走る道の途中に、何だかそれらしい小さいプレハブの小屋があるのを覚えていたのですが、今日通りかかってあらためて見たら、外壁はさびて、まるで廃屋のようで、これはもう使ってないんだろうなと思いつつのぞいて見たら、赤いランプがついていて、壁の説明の手順に従って、ちゃんと精米できました。10キロまで百円だって。何だかまた新しい世界が開けたような気分です(笑)。

最近仕事が忙しくて海外ドラマ「ワンス・アポン・ア・タイム」の新シーズンを見るヒマがないので、その友人に電話で「どうなってるん?」と聞きました。友人は特にファンではないのですが、「もう、あまりにややこしいから、録画したのを前の日に見て予習してから毎週見てるよ」とのこと。
私たちはミステリ小説以外では、ネタバレを一切気にしない世代なので、彼女は詳しく説明してくれました。「何てたって、あの人があの人のナニだったというのには、ぶったまげたよ」「ひゃあ、そうなん」「だから、あれを見たときに、ああだったわけよ」「ははあ、なるほど。うわあ、それにしても」みたいな話で盛り上がりました。

さてと、仕事に戻ります。

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カツジ猫