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何が腹が立つってもう

退職してひと月、5月になってカゼのせいだけじゃなく、むしょうにハラがたってるのはなぜかと思うと、まあ自分が悪いのだが、

ちっともヒマにならないことなのだ~~~~~!

誰だもう、どこの誰だ、退職したら時間をもてあますとかむなしくなるとか鬱病になるとか言ったのは。冗談じゃない、気分的には退職以前よりよっぽど忙しいわ。

猫がガンになって手術したとか、そんなんもありはするが、よ~するに、もしかしたら私の人生の忙しさというのは職場や仕事とはなんら関係ない部分が多かったのだな、ひょっとして。

まあ、仕事がなくなったことで、責任はなくなったから、たしかに気楽ではあるが、そんなのは気のもちようで、一市民としてとか人間としてとかの責任は前より重くなったような気がする。昨日は憲法記念日だったが、まだ改憲に賛成と反対が拮抗している現状とか、そういうのを聞くにつけ見るにつけ、もっと何かしなければという焦りが日に日に強くなったりするし。

その一方で、仕事をやめたらしたいことが本当にいろいろあった。本も読みたかったし、本も読みたかったし、本も読みたかったし、本も読みたかった。要するに、仕事や専門以外の本もゆっくり読みたかったし、今まで手をつけられなかった全集なども読む予定だったし、バカみたいな小説も読みたかったし、専門の勉強も今こそしたかったし、つまりは本を読む、勉強をするだけでも、いろいろしたいことやすることがありすぎた。

しかも、仕事をしていた時とほとんど同じ人とのつきあい、研究会、食事、その他もろもろが、これもむしろ増えている。

あ~~~~。
昔からそうだったが、私は「時間があったらしたいこと」が多すぎて、定年後のあるべき時間に、過大な期待をかけすぎていたのだなあ。

今度こそ、一生で初めて、あきあきするほど好きなことができる、のんびりできる、時間に追われずに生きられると思っていたら嘘ばっか。予定や行事のやりくりも、前と全然変わらない。
別に金を使っているのでもない。それでも、すること、したいことがほこりのようにわいて出る。

それでも多分、忙しさは前より減ってはいるはずだ。それでもこんなに、いらだつのは、仕事していた時のように、時間に追われ、予定をやりくりし、したい事を選ぶ、ということを、私がしたくないからだろう。そう、私が一番したいことはそれだった。何をするかを決めず考えず、毎日ぼんやり、だらだら過ごして、夢中に勉強だけしていたかった。

なのに本当に、一週間の大半はいろんな予定に追われている。長期の仕事のノルマを今度こそゆ~~~っくりと根本的に基本的にやっていこうと思っていたのに、そんなことを許さない短期集中の予定の仕事が、のべつまくなし入ってくる。

もうね、それを覚悟していた毎日なら苦にもならないが、そんなことから解放されるはずだった日々でこうだから、むしゃくしゃするのだ。
結局、病気になるか投獄されるかしなければ、ヒマってできないものなのだろうか。

そろそろもう、そんなことを言っていてもしかたがないので、腹をたててばかりじゃなくて、腹をくくらなくてはならない。

つまり、やっぱりざわざわと忙しい、予定に追われる毎日は続くし、優雅な人生なんて、まだ来るにしても(来るかもしれないという夢は捨てたくない)当分先なのだから、あきらめて、在職中と同じ精神で生きるしかないってこと。

しかも、その中で、これまでできなかった、長期の、徹底的な仕事もしなきゃならないってこと。
要するに状況は在職中より、はるかに苛酷だって自覚するしかないってこと。

別にもう、そう決めてしまえばいいのかもしれないけど、でもまだ、何となく、あきらめきれない。
猫を二三匹始末しようかと、本気で思いはじめている。

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カツジ猫