何さまと思ってるんだよ。

◇民進党の蓮舫さん、共産党の志位さんの選挙協力のための連合政府構想呼びかけに「そこはまだ片思いでは」と笑顔で答えたというんだけど、ひやひやするよ。どう考えても今の民進党はそんなこと言える立場かい。
トランプのこと騒いでる場合じゃない（騒がなくてはいかんけど）ぐらいひどすぎる、このアベ政権を倒すには、衆院選での野党の選挙協力しかないし、そうすれば勝てる見込みもはっきり誰もが認めてる。

それだけに切り崩しや圧力もどこかですごいんだろうとは思うけど、普通に考えて民進党が何とか首の皮一枚で今の所選挙その他でつながって来てるのは、共産党や社民党、特に共産党が協力してるからでしょう、もう犠牲的精神で。
アベ政治を倒したいと願ってる人のすべては、それを肌で感じてる。民進党の支持者でも。
これだけはっきりしてる図式もないもんなのに、そこでいかにも自分たちに大きな力があって、共産党からの接近をしぶって見せたり、えらそうに受け入れたりするだけの余裕があるかのような態度をとること自体、もうあんた自分が何さまと、金も魅力もまるでない没落貴族の娘が、資産家の結婚申し込みをいっちょまえに迷ってみせているような（こんな例えは共産党にいろんな意味で失礼すぎるが）、今のおたくの窮状をわかってないのはあんただけじゃんとあきれるしかない水準だ。

そこをかくすために余裕のあるふりして見せてるのか知らないが、もう誰が見ても明らかでしょう。かくせると思っているのが甘すぎる。
せめて、落ちついた「充分に検討したい」みたいな公式っぽい対応で逃げろよ、そこは。のどから手が出るぐらいお話はお受けしたいですみたいな姿勢だけでも見せとけよ。その方が支持者や野党共闘を願う人には一番効果的だろうに。さしあたりはそれで時間もかせげるだろうに。何をえらそうに上から目線のモテてる人ぶってんの。

共産党って、真正面から正統の豪速球を投げてくるけど、結果的に同時にそれは緻密な作戦計画とも一致してるのが恐ろしいというかすごいところで、下手（したで）に出て礼をつくしてるけど、これは結果として民進党の救いようのなさ、情けなさをあぶり出して天下にさらす「魚拓」にもなりかねないことで、ひょっと最終的に手を切って、衆院選その他を独自に戦う場合、国民に徹底的に民進党を見限らせて、全部の票をかっさらう布石ととれないことはない。「できるだけのことをしましたが、あんな党ですから」と言ったら誰もが「そうそう」とうなずくような証明書を一枚ずつ取ってると見えなくもない。それが目的じゃないだろうよ絶対に。でもそういう風にも使えるんだよ後になったらこの状況は。

そんなことにも気づかないのか。笑顔でかわしてる場合かよ。私は政権担当時の民進党の悪口を常識みたいに言う人たちは、アナウンサーでも友人でもまったくアホだと思ってるけど、今の状況はたしかに危機感なさすぎだよ。対アベ政権、対トランプに象徴される世界情勢、対共産党、もう全方位に対して。

◇その一方で、社民党の代表が共産党大会だっけか何かに出席することになったらしい。そういう、歴史的なことも起こっている。今はもう、トランプやアベが象徴するものに対して、あらゆる人が手をつながなくてはならない時だ。

先日、天神の繁華街で、女性団体が、少し離れた通りで男性一人が自衛隊の南スーダン行きに抗議してスピーチを行っていた。「がんばって下さい」と通りすがりに声をかけたが、それしかできない自分が歯がゆかった。何かそういう時の意思表示のしかたって、いいのがないか考えておかないと。