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使えよ

あいかわらず暑い。
 古い原発を再稼働するぐらいなら、この暑さを利用して太陽光発電を大いに発展させればいいものを。国民が一日エアコンつけっぱなしたって、余裕でお釣りが来るぐらいの電力は作れるんじゃないかと、素人としては思うのだが。世界的にも猛暑と言うが、このエネルギーをぼけっと見てる法はなかろうと、じれったいやらもどかしいやら。せっかくの熱波を、せめて使えよ。

原爆投下の日も近い。毎年この季節になると、大田洋子の「人間襤褸」などを読み返すのが何となく年中行事になっている。(検索してたら、こんな絵も出て来た。少し残酷なので閲覧にはご注意を。でも、これが現実なんですよね。)
 長崎と広島の市長が今年の原爆忌のスピーチで、どちらも政府に「核禁条約への加盟を、せめてオブザーバーとしての参加を」と訴えるらしい。当然の流れと思うし、とても心強い。

例の豪華なユリが下の方の葉っぱが黄色くなって来たので、短く切って飾り直した。なんか、前よりかっこよくなったみたいではないか(笑)。

庭も朝と夕方、あわただしく、あっちこっちを刈り込んだり草を取ったり。枯れた花を処理して空いた鉢には、片っ端から安い花を植えて行くことにしているが、それを買いに行くのも暑すぎて恐い。

暑さも恐いが、負けてなるかと、今日は上の家の書庫の奥からダンボールをまた十個ほど引きずり出して玄関に移し、居間の紙袋やダンボールの中の古紙を仕分けして整理した。案外仕事が進んだので、展望が見えて来たような、まだまだのような。

「老人と海」の福田恆存訳の文庫本と古い映画のDVDが手に入ったので、また楽しめる。福田恆存訳も、やっぱり、いい。ということは、ヘミングウェイの原作がやっぱりいいんだろうか。

菱岡憲司氏の読書報告を楽しんでいる。最近シェイクスピアを読んでるみたいで、つい「タイタス・アンドロニカス」の映画と、「尺には尺を」の私の授業報告を教えちゃいたくなるけど、彼ここを見てるのかな(笑)。
 前から思ってるのだけど、シェイクスピアの劇って、最後は必ず、何かどこか新しい勢力が正しい方向で新しい時代を引き継いで行くだろうという希望が、目立たないがきっちり示されている。「ハムレット」ならフォーティンブラス、「リア王」ならゴネリルの夫だっけ、思いがけない正義と安定の担い手が舞台の奥に見えている。全体が救いのない混沌の中に陥ったままには終わらない。その点ではケネス・ブラナーの映画「ハムレット」のラストなんかは絶望的にすぎるというか、その希望がないんだよね。そこが私はものたりない。というか、シェイクスピアの大衆的な健全さが好もしい。

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カツジ猫