光の洪水。
◇今夜の国会前は、月曜の夜というのに45000(80000とも)人が集まり、ペンライトの光で、とてもきれいな映像が生まれています。こちらでごらん下さい。
80歳の大江健三郎さんも、ついにおいでになったのですね。理系文系ノーベル賞受賞者がこぞって反対する法案を、強行採決するとしたら、それこそ絵に描いたような「反知性」です(笑)。
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◇その前日の「NHKスペシャル」では、司会者がいろいろ野党の発言をねじまげようとしたらしいですが、それでも高村副総裁はよくよくぶちきれたのか、「どこが非戦闘地域か私にわかるわけないでしょう、神様じゃないんだから」と言ったらしい。
でもある意味それはその通りで、そんなこと誰にもわからないんですよ。そういう地域が安定して存在するかのようなことを前提に作られた法案なんか、だから役に立たんって言ってるんです。
そして高村氏は共産党の志位書記長が、例の幕僚長が文書の中で、法案成立を夏までにと約束している、という指摘にキレて、「約束なんかしてないでしょう、見通しですよ!」と声を荒らげたというのだが、それはつまり、問題の文書の中身が、ちゃんとその通りに存在したってことでしかないことを自分で証言したわけで。
書いてて頭痛くなる。ほんとにもう、まともなやりとりとも思えない。これでぶちきれないし、世をはかなみたくもならない志位さんに恐れ入る。もしかして、ほんとに、とことん、相手をバカにしてるから落ち着いていられるんだろうか。
その前の「日曜討論」も、いろいろ、ひどかったらしいけどね。
http://togetter.com/li/873077?page=1
◇ところで先日、オオカミ君のプラカードを大きな文具店でラミネートしてもらってたら、店長らしい人がじっと見て「これは何かに使うのですか」みたいなこと聞くので、「集会や街頭宣伝ですかね」と答えたのをきっかけに、首相と内閣批判で盛り上がりました。
その方は麻生さんと出身地が同じらしくて、「もうしょうもないことばかり言って恥ずかしい」と言うので、「まあ悪い人じゃないんだろうけどねえ」とフォローしたら「いい人でもないですよ」と返された(笑)。
私が何枚かとっていた、オオカミ君のコピーを「一枚あげましょうか」と言うと、「事務所にはります」とすぐにもらってくれた。
問題は、こんな方もこの前の集会のことを知らなかったことで、まだまだ宣伝が足りないなあと痛感する。
◇北原みのりさんが、30日の国会前に行った体験を「週刊朝日」に書いておられるのが、とてもよかった。同じ号に室井佑月さんも同じ体験を書いておられて、それもいつもながら骨太でよかったが、北原さんの文章の最後の、鉄柵が決壊して皆が車道にあふれ出したときの描写が、鳥肌が立つほどいい。その場の雰囲気と、それが持つ歴史的な意味が、みごとに結びついている。
私はその様子を後ろの方で見ていた。太い道路の終わりの方で、警察が黄色い「立ち入り禁止」のテープをスルスルと畳み、人の波を道路の中に受け入れた。それからはあっという間だった。人の波が、じわじわと50メートルの道路に広がっていった。慎重に、静かに、じわじわと。手をあげ、声をあげ、国会議事堂に向かう人々の背中が凛々しかった。誰もはしゃいでいない。誰も暴れていない。本気の背中だ。
強いリーダーを求めて、面倒くさいことは国にお任せで、経済がよければOKで、沖縄が苦しもうが無視で、原発の対案だせないなら黙れという言葉に呑み込まれるように生きてきた、全然民主主義じゃなーい戦後70年を終わらせよう! そんな空気が、この夏、生まれたのだと思った。若者たちの必死な声が、諦めかけていた社会の空気を変えたのだと思った。
閉じられた柵は、暴力を振るわずとも、開いた。同じように、もう止められない声が何かの扉を開けかけているのだと思う。2015年8月30日、歴史的な日になるのだと信じたい。
全文は、こちらです。
http://dot.asahi.com/wa/2015090900156.html?page=1
◇九条の会のチラシ、また作ったので、紹介しておきます。