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千の風になって。

キャラママさん。
まーねー、退職早々、墓造って台所と風呂場改造して、猫の手術してカゼひいてたのじゃ、そりゃ忙しいに決まってるわさ(笑)。

昔、スコットの「湖上の美人」だっけを子どもの本で立ち読みしてたら、主人公の騎士が、「なんてゆうゆうとしてるんだ」と追っかけてきた敵たちが、対岸で歯がみしてるのに、ゆっくりとよろいを身につけ、身なりをととのえている、という場面があった。
「でも、彼は敵をいらだたそうと思って、わざとそうしていたのではありません。今から全力で逃げようとするのに、よろいやあぶみがゆるんだりすることのないよう、じっくりと身支度をしていたのでした」とかなんとか書いてあったの。

もう、その彼の名前も話の筋もみごとなぐらい、ぜーんぶ忘れたのに、その場面と、その説明だけをときどき思い出してしまいます。うーん、これから全力疾走するってときは、ひときわゆっくり、身支度をととのえて、途中で靴ひもがとけたり帽子が落ちたりしないようにしておかなくてはいかんのだ、って。
キャラママさんの今も、きっとそれだと思うけど、敵でなくて本人がいらだってるのが、ちょっと…(笑)。

「第九地区」は明日で上映終わりでしょ? もうごらんになりました?

私はぼけっと「デスパラートな妻たち」のDVDを見てます。この前リネットが、亡くなった人の遺灰を、故人の遺志を尊重し、球場の規則を無視してこっそりグラウンドにまく場面で、連れの人に「お悔やみのことばを言う?」と聞いたら、その人が「言おうかね」と言って口にしたのが、「私の墓の前で泣かないで、私はそこにいないから、風になって、光になって、あなたのそばにいるから」って、あの「千の風」の歌詞のもとになった詩でした。これ、いつごろの放送だったんだろ。こんなころから、この詩があったんだとびっくりしました。まあ、当時はけっこうマイナーだったんでしょうけどね。知る人ぞ知るみたいな。

詩にふさわしい、いい場面じゃあったけど、こんな風に死後の願いをかなえてもらうのも何かと大変で、だからキャラママさんが生前葬なんて考えつくのかと、見ていて思ってしまった。

雨もやっとやんだようで、明日は晴れるのかなあ?

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カツジ猫