君は月か(笑)
昨夜は月がでかく見えるということですが、夕方からずっと曇ってたので、見られるとは思ってませんでした。日付が変わるころには、ひょっとしたらとニュースで言ってたので、夜中にもしやと外に出て見たら、真上の空に、虹色の笠をかぶって、ぴかぴか大きな月が輝いていました。
わーいと喜んだのですが、たかが私のスマホでは、これだけ光が強いと、失敗した目玉焼きみたいに流れてしまって、どうしてもきれいに撮れないんですよ。
こんなのって、おまえ月かと言いたいぐらい、何だかただの怪しい天体じゃん(笑)。
この下のは何だか一応、月っぽいけど。
とにかくもう、明るくて、庭の花々までがはっきり見えるし、寝てからも外が明るかった。
西田敏行さんが亡くなったのですね。私の母は、好き嫌いが激しい人で、武田鉄矢や西田敏行は目の敵にはしないまでも、アクが強すぎて好かんと言ってましたが、その母ですらいつぞやの正月のバラエティか何かで、西田さん扮する郵便配達が人の家に上がり込んでおしゃべりするという場面を私といっしょに大笑いしっぱなしで見て、後々まで「面白かった」と思い出していましたっけ。
ゆうべは、読みさしになっていた加藤直樹『九月、東京の路上で』をベッドにひっくり返って読み上げました。関東大震災の時の東京周辺での朝鮮人虐殺について検証し、まとめたもので、ソフトカバーの表紙のつつましい体裁で、中味も読みやすくわかりやすかったです。どういうかなあ、とても変な言い方ですが、凄惨な無茶苦茶なむごたらしい事実の羅列なのに、恐いとか悲しいとかいうよりも、妙に静かなおだやかな気持ちで読めました。そんなの私だけかしらん。
とにかく流言飛語の中で、普通の市民たちが束になって、異国の人たちを拘束し、あらゆる手段で殺しまくったという、信じられない事実が、もう読んでいて、夢のようで、狂気と愚かさが満載すぎて、ただただあきれはてほとんどもう笑うしかなかった。何なんでしょうねこれってもう。
むかーしむかし、子どもの本で「黒いチューリップ」というのを読んで、民衆が集団でリンチをして人を殺す場面がなかなかすごくて、印象に残ってるんですが、その記憶とも重なって、日本人もだけど人間というのはまったくよっぽど気をつけておかないと、ろくなことはしないとあらためて思いました。自分も、他人も。
これだけ罪もない人らを殺しておいて、ほとんどの人が処罰もされないで、東京都知事は被害者たちの慰霊祭にメッセージも送らないとか、まああの人は自分の過去の履歴さえ黙殺する人なんだから、昔のことなんかどうでもいいのかもしれないけど、そういうのっていやだよなあ、ひたすらに。被害者を二度三度殺してるようなものじゃないか。
昨日スーパーで、人参が安く売ってるのを買って、鶏肉とじゃがいもと玉ねぎで何の芸もなくただ煮たら、ほっぺたの落ちるほどおいしくて、今朝もその残りで朝ご飯です。幸せ。