呼びかける声がやばい
ちょ、ちょ、ちょっと…スガ首相は、学術会議の105名の名簿を見てなくて、自分が見たときは、すでに排除された後の99名だったって言ってるの?
山ほど突っ込みどころにはことかかないが、それじゃ、一国の総理が知らない間に誰かが重要な任命の名簿を勝手に改竄したってことですか。首相の指導力とか管理能力とか、どうなってるんですかマジで。
まあ普通そんな心配をする前に、どーせ自分が何の基準で名簿のメンバーを拒否したかの理由を口にできないので、そうやって逃げたんだろうと推測しますわな。それはそれで、これまたとんでもない問題だが。
拒否したからには理由を聞かれるぐらいのことはわかっているだろうし、言わないですむわけには行かないことぐらい、いくらマスコミ抱き込んで世論を黙らせる自信があっても、一応警戒というか予測ぐらいはしとくだろ。良心とか良識とか倫理とか、そういうものは初めからアベ政治を継続すると公言してる内閣に、別に期待もしちゃいないが、危機管理能力ぐらいは最低あるだろうと思うじゃないかねいくら何でも。こうずたぼろの、よれよれの、甘い予測しかしないトップに、デジタル化で個人の情報預けるなんて、よっぽどお人好しでなきゃできんだろうよ。
これについて、例の平井氏が何と言うか見もので聞きたい気もするが、そんなヒマもないと思っていたら、今度は夕方の番組にかの橋下氏がレギュラーで出ることになったそうで、またしょうもない威勢のいい風見鶏みたいな言説をふりまくんだろうな。
一番困るのは、私は政治や社会に対して関心持ったり行動したりするヒマは今はないので、急ぎの仕事に全力投球していなくちゃならないというのに、こういう事態が目の前に広がると、なんかもう、子どものころに読んだ、山の上にある宝物を取りに行くお姫様が、後ろから呼びかける声に振り向いたら、黒い石になるとわかっていても、その誘惑に耐えきれずに振り向こうとしてしまう童話を思い出してしまうのだよな。
つい書庫に探しに行ったら、「三つのたから」という本だった。うっかり読んでしまったら、なかなか面白かったので、明日にでも紹介しようかな。
もうぼろぼろになりかけた本だけど、本当になつかしい。そして忘れていたけど、この挿絵(モノクロの方)、私はよく覚えている。「あずまや」ということばを初めて知ったのも、この部分の文章だ。とても素敵に思えて、そんな庭にいることを空想した。まだ小学生にもなっていなかったかもしれない。
まえがきを今あらためて読むと、これはアラビアン・ナイトからとった話なのだよな。三つの話が入っているが、どれも実に面白い。そしてさまざまな場面を今でもありありと思い出せる。とびが、くわえて行く帽子とか(笑)。