小さな駅前にあらわれた大きな世界。
◇戦争法案に反対するむなかた市民集会は、今日、小雨模様の中、予定通り17時から赤間駅北口で行われ、前回より100人ほど多い300人が参加して、集会とパレードをしました。
「兵戈無用」という、のぼりの文字を書かれた書家の蓮本さんが、「9歳のとき被爆した私の足は今でも毎日痛みます。死ぬまでこの痛みがやむことはない。戦争は絶対にいけません」と心のこもった訴えをされました。
続いて大学で留学生を指導する坪内さんは、「反日デモのニュースしか報道されなかったころ、中国では日本の文化に親しむ『知日』という雑誌が大流行していた。私たちは他国や他人を恐れるのでなく、知り合い、意見を戦わすことからはじめよう。首相や政府の人たちは中国や韓国の人たちと親しく話し合った経験があるとは思えない。私たちにはそれができる」と実感にもとづいた力強いアピールをしました。
さらに原発事故で埼玉から避難して来られた安達さんは、かわいいお子さんをまわりで遊ばせながら、事故の起きた状況とその後の日々を切実に語られ、学生の熊河さんは「今、中立であろうとすることは、決して中立ではない。それは現実に眼を閉ざすことでしかない」と語り、最後のオーストリアから来たリサさんは、ヨーロッパで平和を守りつづけることの困難さ、戦争がささいなきっかけで生活に侵入する恐怖について話しました。
個人の体験にもとづく、それぞれのお話が、時代を越え、世界に広がり、大きな世界を九州の地方都市の駅前の小さな広場に作り出したようでした。
過去と未来の、そして近くや遠くの国々の人々と、あのひととき、手をつないでいるような気持ちに、参加した人たちの多くがつつまれたのではないでしょうか。
集会の前とパレードの後には、アコーディオンやギターで「青い空は青いままで」「翼を下さい」「ふるさと」、そして「聖者の行進」の楽しい替え歌などが歌われて、皆も声をそろえました。
パレードは「何を反対しているの? 何を守るの?」とお母さんを質問攻めにしながら歩くかわいい男の子や、「疲れたらすぐ抜けて下さいね」と申し上げたのに、遅れがちになりながら、ずっと歩かれる方など、皆さんの思いがひたひたと、伝わって来ました。
大学時代の私の友人も、このブログを見て、山口からかけつけてくれました。うれしい。
資料は200ほど用意していたのだけど、足らなかったのじゃないかな。
蓮本さんは、立派な書の額を寄贈して下さいました。大切にさせていただきます。どのように使うかは皆で考えます。
◇そして、息つくひまもなく、いよいよ明日は、全国100万の抗議行動です。
私は、ひょっとして明日の朝いちばんの新幹線で国会前にかけつけようかと、だいぶ考えたし、実際そういう方もいてほしいのですが、「地元ががらあきになるのもよくない」と、どなたかが書いておられたことも考えて、明日は一番近場の、隣の福津市の市役所前の12:50からの集会とパレードに参加しようと思います。
また、福岡市は警固公園で17時から、北九州市は勝山公園で同じ17時から、集会とパレードが行われます。
皆さん、どうぞ参加して下さい。
あさって締め切りの原稿の出来次第では、私は昼夜ハシゴします(笑)。
◇あー、まだまだ書きたいことはあるのですが、さしあたりもうこれだけ。各地の集会に参加する家族の風景をネットで拾ってまとめた記事です。
前に「おかんメール」という本を読んで大笑いしながら、その背後にある親子や家族の関係を思いやって楽しかったけど、それと似た「平和が築いた日本の風景」を読んでいて感じます。
この人たちがそうであるように、私たちもまた、これを守るためにできることをしなければと思います。
おや、カツジ猫がふうっと足元に来ました。そろそろ寝ようよという、お誘いのようです(笑)。
◇寝る前にちょっと追加。明日の福岡での集会やデモもきっと彼らが活躍するのでしょう。福岡の若者たちのフェイスブック。「そんなに中国や韓国が心配なら、アジアの玄関口に住むこの僕が、中国人や韓国人と話して絆を作る。それが最大の抑止力」と、東京の集会で宣言して来た福岡の若者、何ともかともカッコいい。
https://www.facebook.com/pages/FYM-Fukuoka-Youth-Movement/1607258056229345