年賀状に苦戦
来年の賀状のデザインとキャッチコピーは早くから決まっていた。多分二十四年前のと同じものにして、もうちょっと、ていねいに描くつもりだった。それで油断してたのと、他の仕事が忙しかったのと、その他いろいろで、数日前にやっとこさ手をつけた。
最近けっこうイラスト描きにはまっていたので、自信満々の楽勝気分で描きはじめたら、色塗りに失敗して、とぐろを巻いているヘビさんが、巨大なうんこにしか見えなくなった。あれこれ悪あがきして修復にこれつとめてみたが、どうにもうまく行かなくて、何だか「めぐりあう時間たち」(映画も小説も好きだったのよねえ)の第二話の、映画ではジュリアン・ムーアが演じた主婦が、夫の誕生日に焼くケーキを、えいやっと作り直す場面を思い出しながら、最初っから描き直した。色はもうほとんど塗らないで、すっきり仕上げて満足の出来になったから、今おんぼろプリンターで百枚近くを印刷中。
私は相当気に入ってるんだけど、うけとった人には、未完成か手抜きに見えるだろうなと思っちゃうぐらい、あっさりめで、こんな苦労をしたなんて誰もきっと思わないで、下手すりゃ板坂先生も老いたとかお疲れなのだろうとか心配して下さるかもしれない。まー、世の中そんなもんよ。
私としちゃ、中央のヘビさんの目力が好きだし、わかる人には私のパワーと自信とは伝わるだろうと思っているのだけどね。年が明けたら、いずれ、失敗作とともに公表しますので、お楽しみを。