憲法カフェと「野球天国」
えらく生暖かくて、おかしな天気でした。コートを着ていると暑いほどで、気味が悪かったです。
朝からしゃかりきで、いろんな仕事を片づけて、我ながらやるやんと思っていたら、九条の会の定例会が、今日は朝からだったのを、すっかり忘れて、すっとばしていました。午後から「オールむなかた」の憲法カフェに出かけたら、事務局長から「今朝の資料を…」と渡されて、あーーーっと初めて思い出す始末。いかんいかん。
憲法カフェは国民民主党と自由党の人が来て、話をして下さり、参加者も30人を超えてほっとしました。議論もなかなか盛り上がって、面白かったです。戦後の日本の歴史をどうとらえるか、いろんな立場からの意見が聞けて、すごく刺激的で勉強になりました。「もっと身近な生活の話を聞きたかった」という苦言も、フロアから出ましたが、なかなかいっぺんに、いろんな話はできないしですね。
とりとめもなく、記憶に残る発言を。講師陣や、フロアからの。
「冷戦の終結とともに、国内で社会主義勢力が増えるからと米国を脅かして日本の要求をのませるやり方は、もっと新しい対応をせまられることになった」
「朝鮮戦争が終わったら、韓国の米軍基地は皆日本が引き受けさせられる」
「冷戦はアジアではまだ終結していない。日本の対応を考えないといけない」
「最近韓国に行って来た。もう、和平への流れは後戻りができないということだった。38度線付近の地価は上昇し、若者は北朝鮮への経済援助を肯定するようになっている」
「世界的に台頭する右翼政権をどう見るか。プア・ホワイトの不満がつのるように、自分たちが疎外されているという不満がはびこる。日本の道徳教科書に『日本人』という語が出ているのは非常に危険。そんな用語はありえない。『日本国民』という定義は肌の色も目の色も関係ない」
「今度の選挙では、とにかく安倍を負かしてほしい。そのための野党共闘を絶対実現してもらいたい」
「改憲の前に、憲法と矛盾する安保法制と地位協定を廃止するのが当然だ」
「辺野古の基地ができても普天間基地はなくならない。米軍は日本を守る義務はない。密約はアメリカでは、きちんとした申し合わせ。公開されなくても存在する。日本の外交には、その意識がない」
「我々がまず憲法について学ぶべき。安倍首相の提案は憲法を知らない人のもの。そんなものに応ずることはできない」
まだまだ、ありましたけどね。とても実のある勉強会でした。
私の方はゆうべから、パソコンをひっくり返して、いろんな資料を整理しています。このホームページに入れたい原稿も、あれこれ見つかって、あせっています。
それなのについ、「アリバイ・アイク」の文庫本を読み直してしまい、これ、大昔のアメリカの大リーグの話なんだけど、そこで、合唱にうつつをぬかして野球も二の次になる選手たちの短編があって、昔初めて読んだときもそうでしたが、こんなこと日本では絶対考えられないなあと唖然としています。
4割7分とか打つ大型新人が、先輩たちに
「最後の行の前の『愛(ラヴ)』という言葉では、みんなが正規のFの和音になるんだ。ビルはバスのF音で歌ってて、レフティはバリトンの中央Cの音、そしてアートは高いF音でぼくはA音にあがる。それから『あなた』のところで、ぼくはG音にさがり、アートがE音になり、そしてレフティは半音あがってEシャープになる、そしてコールはバスでFからAにあがる」
とか言ってるんですよ。もちろん先輩たちもちゃんとそれを理解して、歌えるんですよ。もう、知らんがな。
しかもついでに、書棚のすみから、私が大学時代に古本屋で買って、友人とともに愛読した「野球天国」(ハーマン・メイジン 田中融二訳 河出書房新社)の薄っぺらい本が出てきたからもうだめ(笑)。これも大リーグをネタにした笑話集なんだけど、もうめちゃくちゃ面白い。毎日ひとつずつ紹介したいと思うぐらい。
私は往年の大リーグの名選手たちの名を、これでかなり覚えました。もちろん、逸話は多分全部でっち上げだけど、それがもう、うまいと言ったら。
こういうの、どうです?
逆の人生
ハンク・グリーンバーグはタイガースのオーナー、ウォルター・ブリッグスを相手に、できるだけ報酬額をせり上げようとしてもみ合っていた。
ブリッグスは言った。「わたしが君ぐらいの年頃には、二人の子供をかかえて週給二十五ドルで暮らしていたものだ」
ハンクはすかさずやり返した。「あなたぐらいの年配になったら、僕だって二人の子供をかかえて週給二十五ドルでやりくりしなくちゃならなくなるでしょう。だから今のうちにせいぜい稼いでおきたいんですよ」
写真は、お風呂においてたシクラメンの鉢に、勝手に生えてきた裏白。育たないかな。来年のお鏡餅に使っちゃるのに。