連句はいかが
もう何十年も昔、初めての職場でお世話になったかたが、ここを見て、連絡を下さいました。「第三研究室」のときから見て下さっていたとのことで、なつかしくも感謝しています。
メールのお返事もまだ十分ではないのに、先にこっちで書くのも何ですが、その方が、「朝の浜辺」の「江戸文学あれこれ」に入っている、「連句」をとてもほめて下さって、いや、いくらほめていただいても、学生に授業で説明するためだけに、しぶしぶ作ってる、もう、マジ下手のまちがいだらけのものであることは、自分では決して忘れておりませんが、それでも、つい調子にのって、パソコンの中から見つかった、他のいくつかの連句も、そこに放りこみました。
「文学史」の受講生の皆さんは参考に。あくまで下手な例として。
「連句」ってちょっとやってみたい、ぐらいに興味のある方も、「こんなんでいいのか」の気分で、ごらんいただければ。
「連句」って何じゃそりゃという方は、「あらあら江戸文学史」の中の「俳諧のルール」などを参考に、かじるか、なめるかして、お楽しみ下さい。
私のではとてもわからないでしょうが、芭蕉の作品とか見ると、意味がわからなくても、美しいことばの羅列と変化していく様子に、妙にうっとりしたりしますよ。
副首相がまた性懲りもなく、くだらない発言をしたみたい(「子どもを産まない人が悪い」とか)で、こういう人が家族やご近所や職場にいたら、相手にしないで放っておけば十分ですが、何しろ国のトップですからね。
こういう人にまかせておいて、少子化問題も片づくはずなく、日本の国力(こんな言葉を私が使う日が来ようとは)はまっさかさまに落ちる一方でしょ。そこが困るし、放ってもおけない。
さて、昨日も紹介した笑話集「野球天国」から。
紳士
プロ野球の歴史を通じて最もおとなしい選手といえば、おそらくウォールター・ジョンソンだろう。ある夏の日の午後、しつこいファンが彼の袖をつかまえ、カンカン日の照りつける路上で、一時間も喋りつづけた。ようやく彼が放免されると、チームメートのジョウ・ジャッジがあきれたようにきいた。「ウォルター、あんなやつに、どうしてあんなに長いこと相手をしてやったんだ?」
ジョンソンはちょっと考えてから答えた。「仕方ないさ。あの男は俺の妹の同級生だっていうんだ」
「ふうん、それなら話は別だ」ジャッジは首をかしげて言った。「しかしお前に妹があるなんて俺も知らなかったよ」
ジョンソンは絶え入るような微笑を洩らして言った。「ないんだよ、実は」
写真は私の上の家の、二階の天井。この下にベッド代わりの寝台があって、ひっくりかえって本読むには最高の場所。