成長してる?
白黒猫のマキは帰って来る気配がないし、冬服を入れ替えていたら、気に入りのセーターと、上等すぎて着なかったセーターが虫に食われているし、いろいろもう、悩ましい。毎年、敵のように防虫剤を入れていたのに、つい油断していた。明日、リフォーム屋さんに修理に持って行って、ついでに防虫剤を買って来よう。
幸い、インフルエンザの予防接種の副作用はまだ出ていない。むしろ体調がいい。しかし、二三日は油断ができない。
カーラジオや新聞でも、「桜を見る会」の細かい事実が次々明らかになって、ここまでひどいことになっていたのかと、あきれるしかない。
どうせ、現政権は、いつもの常套手段でマスメディアに圧力をかけまくっているのだろうが、もうそれも、きかなくなったということか。
というか、最近思うのだが、政府の圧力やチェックがすごくて、自己規制や忖度をしなくてはならない分、新聞やテレビは昔のように、威勢よく勢いで政府や首相を批判しなくなった代わり、最近見ていると、どことなく、細かい事実を客観的にしれっと述べて、わかる人には充分わかるような冷静な告発をするようになっている気がしないでもない。そうならば、それは実にめでたいし、ろくでもない政権下で、国民や報道関係者は正しい成長発展をとげているのかもしれない。
楽観的にすぎるだろうか。
自分の回りを見ていても、ささやかながら着実に、誠実で真剣な人々の連帯や前進は続いている。私は、このような流れと、首相や政府がなだれのように民主主義や良識を壊し続けて行く動きの、どっちが早いか、一種のチキンゲームを見せられているような気がいつもする。
世の中は、昔に比べて、よくなっているし、正しい方向に進んでいることも多い。その一方で、どうしようもなく崩れて行くものも多い。それもまた、どっちが早いのかと思う。
昔、ヨモツヒラサカで、イザナギとイザナミが、「あなたの世界の百人を毎日殺す」「私の世界は新しく百五十人を毎日生ませる」と言い合ったようなものだ。絶望が生まれる分、更に希望もまた生み出される。
年末に向けて、新しい仕事がいくつかあって、その体制づくりをしなくてはならないのだが、体調が気になって無理ができないのが困る。さしあたり、クリスマスの飾りの大きな靴下が見つかったので、道から見える窓に下げ、箸置きをひっそりと、クリスマス仕様のかわいいのに変えた。ウィレム・デフォーが出ている、ゴッホの映画も見に行きたいのだが、そんな時間があるのだろうか。