手強いな

夜はもう秋の虫が、やかましいほど鳴いている。昼間はあいかわらず暑いが、夜はエアコンをつけなくても眠れるようになった。

ベッドの上の荷物はだいぶ片づけたが、まだまだ残っている。ふう。今週中に何とかなればいいのだが。
　東野圭吾の「仮面荘殺人事件」を読み上げる。最後はなかなか楽しめた。雑で大味なような文体が、かえって妙に効果を出しているかもしれない（笑）。「園井恵子　原爆に散ったタカラジェンヌの夢」も読み終わる。被爆後のことについては他の本でもおおかた知っていたが、そこに至るまでの彼女のけなげで激しく華やかな生涯をたどることができて、悲しみがいやますとともに、ある充実した幸福感も味わった。広島でも長崎でも全国でもそして今でも、こういう人たちのひとりひとりが亡くなって行ったのだと、あらためてかみしめる。誰にでも、かけがえのない美しい人生があったのだと、あたりまえのことを、また思う。

先日、街の店で見つからなかったハイタイドの来年の手帳をネットで無事注文した。私は、この小型のむっくりしたやつが好きで数年前から愛用しているのだが、なぜかこのサイズのがなかなか店にない。最近ここのメーカーは同じサイズで干支のかわいいイラストがついた手帳を出していて、これもかわいいのだが、バンドがついていないのがいやなんよね。でも、うっかりすると、こちらも買ってしまいそうで、ちょっと恐い。
　今年は派手なピンクにしていたが、来年のは地味な色にした。自費出版予定の小説のシリーズに合わせた茶色にした。

台風が直撃した大分の友人に大丈夫だったか電話を入れて、しばらくしゃべった。風がひどかったので眠れずに近所の奥さんと、初めて避難所に行ったそうだ。私は災害時の避難や防災計画をたてようとしても「猫をどうする？」で、いつも思考が停止して、それ以上に進めない。当然避難所にも行ったことがない。彼女の話を興味津々で聞いた。五人ほど避難して来られていて、たたみの部屋のマットの上で爆睡したんだそうな。特に被害もなかったようで、おたがい無事をことほぎあった。

うう、今日も暑くなるらしいなあ。腐らないで片づけに精を出すとしよう。