政治の季節
◎先日会った若い人が、表から聞こえてくる宣伝カーの声に、「選挙があってるんですかね~。僕は去年初めて選挙権ができて投票用紙とか来たんですけど、よくわからないし興味がなかったので、結局行かなかったんですよ」と言っていました。「そりゃ~ちょっともったいなかったかもね~。せっかくだから行った方がいいよ。でないと、いろいろ文句も言えないじゃない」と私が言うと彼は「なるほど~」とか、あまりそうは思っていない風情で(笑)言っていました。その後でまた、「毎回ちゃんと選挙行ってるんですか」と聞くので、「ま~ね~、世の中をあんまり変にしないためにも私ががんばらないと」と言うと、「すごい~」とまた、あまりそうも思っていないように感心するので、「私はトシだからいいけどさ、若い人はやっぱり、先が長いから、どんな世の中にするかとか考えていた方がいいよ~」と言うと「ん~、あんまり興味ないもんで」とちょっと弁解するように言っていました。
でも、どう言うか、そういうことをいろいろわざわざ言うことからも、彼が何だか本当はとても関わりたく思って、関心もあって、でもどこから手をつけたらいいのかわからないで、恐いもの見たさのような感じで「選挙」のまわりを歩き回っている、ような感じが何だかとてもよく伝わってきて、その気持ちも大変納得できました。
選挙に行かない今の若い人は、まじめで慎重なのだと思います。まちがってはいけない、だまされてはいけない、でもちゃんと勉強しようとするとどこから手をつけていいのかわからないし、信頼できそうな大人や老人は、誰もが姿勢が明確すぎて一方的過ぎて、ちょっとなじめないし、そうこうしている内に投票日は来るし、無責任に選びたくはないし、と思って棄権する。
◎年金問題が騒がれていたころ、私にも「確認」の手紙が来たのですが、私は結局返事が出せずに放置しました。「これでいいですか?」と聞かれても、自分でまちがいがないか調べる方法も時間もなく、かと言って「まちがいない」と返事したら、あとで取り返しがつかなくなるかもしれないと思うとそれも不安で、なかったことにして先送りして放置するしかない気分でした。選挙に行かない若い人の気分というのも、あれにどこか似ているのかもしれません。
私自身は投票権を持ってからずっと共産党にしか入れたことがないのですが、何も初めからそう決めているのではなく、全面的に支援しているわけでもなく、いろいろ言いたいことも気に食わないところもあるのですが、さしあたり、戦争に反対し、弱い者に味方するという点で一番まちがいないところと言うと、もうそうなってしまうので、乱暴なことを言うと、セーターの色で迷ったら黒を買うとか、アイスで迷ったらバニラにしておくとか、株で迷ったら国債にしておくとかと同じで、これはもしかしたらほとんど、棄権と変わりないほど、何も考えずに一番大丈夫なところに入れているだけだなと感じてしまうことがあります。
そういう点では民主党や自民党に毎回どどどと流れて移動する人たちの方が、ある意味責任ある選択をしようとしているのかもしれない。(笑)
◎今日、宗像市長選挙と市会議員の補欠選挙が公示されて、投票日まで一週間と短いですが、選挙運動が行われます。
私は市長選挙では、若い新人の候補の後援会の代表になり、市会議員の選挙では共産党の若い女性候補を応援するという、ねじれ、ではないけれど、軽くひねった立場でいます。
で、今日はその若い候補の事務所開きに朝から行って、皆さんの前であいさつもして来ました。候補者のお父さんが私より年下なのがショックでした。(笑)
現職の市長と、この若い方と、もう一人が立候補するようなのですが、そのもう一人の方は、ポスターが間に合わなかったのか、掲示板にまだポスターがありませんでした。届け出は一番にされたらしくて、掲示板の一番の所が空いているし、公示前には「本人です」というタスキをかけて、あちこちの交差点などで立っておられたし、こうなると逆に気になるのは新手の選挙戦略でしょうか。いやまさか。(笑)
◎宗像の青年商工会が主催した、現市長と私が応援している若い候補者の公開討論会が先日行われて、私は行けなかったし参加者もそれほど多くはなかったようですが、中身はなかなかよかったようです。下のアドレスで見られるようなので、紹介しておきます。
http://www.ustream.tv/recorded/45933887
何でも現職の市長さんは、こちらの陣営の方に「いい候補者を見つけたね」とおっしゃったそうで、余裕だなあ。(笑)
でも本当に、この若い方は地に足のついた、いい話をするし、能力もあるし心もある、なかなか得難い人材だと私は思っています。
◎しかし、どちらにしても、まずは若い人を中心に皆さんが投票に行っていただきたいですね。
この一週間は選挙運動よりも、それについて書きたいです。