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時間よ、たまれ

今日は母の日。母にカーネーションでも供えてやろうかと思いつつ、忙しくて放っていた。夕方、オールむなかたの会議が終わったあとで、あわよくばと思っていつもの花屋さんに寄ったら、輝くようにきれいな色とりどりのカーネーションが山ほど、あふれるようにまだあって、うれしまぎれに一抱え買ってしまった。

母の位牌をおいているクローゼットの小部屋に、大きな水差しをおいて、いっぱいに花を飾っている。ものすごく豪華だ。そして、母の好きだった三浦洸一のCDをかけて、聞きながらこれを書いている。ほんとは、「ハワイファイブオー」のDVDも見なくちゃならないんだけどな。

ここ数日、なぜか毎日秒読みで忙しい。絶対に自分の許容量以上の仕事をしているんだと思いつつ、やめられない。木曜日、授業の準備その他で朝からあちこち家の中をかけずり回り、何とかぎりぎり間に合いそうと思って外に出たとたん、回覧板が玄関に下がっていたときは「あー、もう、やめてよー」と声を上げて、その場にしゃがみこみたくなった。それがまた、何だか死ぬほど、どうでもいい連絡事項ばっかりなんだよなあ。いつもは気にならないんだけど、こんな時は本当に、つまさきだちして縛り首の木にぶら下がってた足元の椅子をけっとばされたような気分になる。

ななめ読みして速攻でお隣に持って行って、とって返して出発し、あれこれ何とか間に合って、そのまま脱力して授業に入る。それは学生もちゃんと聞いてくれて無事にすみ、神に感謝して帰って寝た。

今日はまた、午後からの九条の会とオールむなかたの会議のダブルヘッダー。ジムにも数日行けてないからシャワーぐらいは浴びたいし、友人のくれた「週刊金曜日」の束を皆に上げる前に、斜め読みはしたいし、どうしようかと思っていたら、一時開始と思ってた会議が二時からと気づく。やったーとベッドに転がって、一気に十冊ぐらいを読み通す。

私がそわそわばたついてるので、カツジ猫も不安らしく、エサをせがんで愛情確認しようとする。あせるあまりにぶるぶる震える手で、おさしみとか皿にのせてやると、わざとみたいにのんびりゆっくり、そのへんのキャンデーの袋の角に首をこすりつけたりしている。
「食べないの?」と、思わずきびしい声を出すと、びくっとして皿に行くが、やはり気持ちがのらないのか、口をつけずに遠ざかってしまう。

「あそう。食べないわけね」と今度は思いきり冷たく言って、ラップをかけて冷蔵庫に皿をしまって、出かける準備をしていると、何と廊下の机の上のいつもの寝場所で、そんなこと私が外泊してお留守番させられた時に庭で吐く以外は絶対ないのに、大して中身もない胃液だけを吐いてしまった。傷ついて胸がいっぱいになったのらしい。
それなのにまあ「どこまで私のじゃまをするの。おまえのために私が生きてると思ったら大まちがいよ」と、虐待そのもののせりふを投げつけながら、汚れた毛布をつまみ洗いし、そして、一時が二時だったのに気がついて、ベッドで速読を始めたのだが、気がつくとカツジが黙って近づいて来て、ぴとっと私の身体にくっついて寝て、もう笑っていいのか怒っていいのか泣いていいのか。

それから出かけて夕方帰って来たら、庭の金網の中でお出迎えしていて、今ちょっとエサを食べて落ちついたようだ。
三浦洸一の歌声を流したまま、ちょっと今から上の家の片づけに行って来るかな。ほんとに手のかかるやつ。

九条の会とオールむなかたの会議の報告はまた。あーもう、時間がほしい。ほこりみたいに、どっかに時間がたまってないかしらん。

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カツジ猫