朝の時間旅行。
◇風邪なのかどうかよくわからないが、大事をとって、今日の地域の環境美化作業(ごみ拾いとか草取りとか)は、欠席させてもらった。朝起きたら、いい天気でベッドの上に陽ざしがいっぱいあたっていて、部屋は明るく、先日買ったピンクのユリとクルクマが、きれいに開いている。
別に病気ではないのだが、ちょっと病人気分になってみて、あたたかいネグリジェのまま、ベッドの枕にもたれて朝日の中でテレビを見ることにした。うーん、これで誰かがオレンジジュースでも運んで来たら、もう完璧なんだけど。
でも、のんびりといい気分で、借りてきたばかりのDVD「ブラウン神父」シリーズを見るのは、なかなか贅沢な気分だ。英国の美しい田園風景や、つつましい家や庭が出てくると、行ったことなどはないけど、昔、自分の田舎の家で、外国の雑誌や普及し始めたばかりのテレビの外国映画の場面の、そういう風景や情景をながめて、いろんな空想にひたっていた幼い自分の世界がそれと重なってよみがえって、甘ずっぱくまぶしく、時間旅行でもしているような夢のような気分にひたれる。
こういう風景を見ていると、いやでもアガサ・クリスティーの世界に思えてしまうのだが、ブラウン神父はチェスタトンで、一味ちがうはずだからな。どういう展開や結末になるのかは、ちょっと予断を許さない。
◇カツジ猫は今クローゼットの窓辺の、洗濯したばかりのシーツの上でごきげんで寝ている。はいはい、そうして毛がついたから、もう一回それは洗わなくちゃいけないだろうね。まったくもう。