朝めしにありつく
一週間ぐらい前のことだ。朝起きてすぐ、庭で水まきをし、ついでに草取りやその他もろもろ、しっかり力仕事をして、よっしゃと家に入ったところが、何とごはんをたいていなくて、パンもないし、がっくりしながら炊飯器のスイッチを入れて四十分待つという情けないことになった。今日も危うくそうなりかけて、草むしりの合間に走り帰って米をとぎ、炊飯器を稼働させてから、あらためて、庭仕事と洗濯にかかる。おかずは昨夜の残り物で何とかなった。もうもう、まったく綱渡りの人生。
とはいえ、「空へ」は、ゆうべほんとに書き上げたぞう。まだあちこち、細かい手直しはあるが、おおむね完成と言っていい。さて全力で方向転換して、国文の勉強と授業の準備にかからねば。二十数年前「グラディエーター」の映画にはまってたころ、ファンサイトでこういう状況を「闘技場でトラ数匹を相手にしているような状態」とファン同士で時々言い合ってたものだが、その時とまったく変わってないみたいなのが何ともなあ。今この瞬間にも、トラの爪が間一髪足元の砂にめりこみ、のしかかられた熱い息が耳元にかかってるような気がするぞ。
隣町のイオンのお店に頼んだ古いバッグの修理と磨きが、思ったより安く見積もりをしてくれたので、うれしい。さっき電話で教えてもらってから、ずっと浮き浮きしちゃってる。
そして、びっくりしたのだが、去年ユキヤナギを剪定しまくったあとに植えたラナンキュラスが、みごとな花園になってたのに、今年はリベンジのように茂りまくったユキヤナギに埋もれたのか、あれだけあったのに、まったく消えたと思っていたら、何と数日前、ユキヤナギの茂った下の、陽も差さない暗い陰に、ひょろひょろ伸びた茎の上に小さな小さな紅い花をつけているラナンキュラスらしき一本を発見。これが去年のあの大群生の最後の名残りか。よくがんばって咲いてくれた。
そして、金網小屋の中の庭に毎年咲いていた、カサブランカのユリ二本。三年前の猛暑の時に絶滅したと思っていたのに、この前から、小さい細い芽が伸びてきているのは、どうもそれが復活してくれたらしい。夢のようにうれしい。私もいろいろ、あきらめないぞ。