1. TOP
  2. 岬のたき火
  3. 日記
  4. 毎日新聞の記事。

毎日新聞の記事。

◇何年か前、むなかた九条の会で、九大名誉教授の斎藤文男先生を招いて講演をした時、先生はかなり厳しい口調で、「憲法を変えるな、などと、のんきなことを言っていてはいけない。アンケートなどを見ても、国民投票で憲法改正に必要な数を確保することなどできない。だから憲法を変えたい人たちは、憲法を変えないままで、実質をなしくずしにするしかないし、それをねらっている。その方法は、こんなにもある」と言って、さまざまな憲法の崩し方について説明しました。

正直私はまだその時には、国民をそんなに信用してなかったので、そんな裏技を使うよりも正面攻撃で憲法を変えようとして来る方が、まだ心配でした。
それが今、あまりにも斎藤先生の言うとおりになったどころか、その姑息な手段のいろいろも、ほとんどが国民や議員や自民党や改憲派の学者にさえ拒否されて、さすがの斎藤先生も予想されなかったほどの、むちゃくちゃで強引なやり方で、集団的自衛権が認められようとしていることに、まったく声もありません。

◇よくも、この間のさまざまな攻撃に、これだけ憲法は持ちこたえ、日本国民もだまされなかったと、そのことにはむしろ感動しているし、自分の信じ方の足りなさを反省もしています。
それだけに、いちだんと腹が立つのは、安部首相が勝ったのでも認められたのでもなく、他にどうしようもなくなって追いつめられて、狂って牙をむいたとしか思えない行動に出ているのに、最近の他のいろんな場所で同じことが多いのですが、きちんと正しい手続きで勝って、追いつめて行っても、その最後の敵の開き直ったルール無視に対抗の手段がないということです。

昔の過激な学生運動や暴力的なテロ行為がないのも、私は驚きつつ感心しつつ、いい世の中になったとも思ったりするのですが、それが逆に、まともにやってると支配者の暴力にいいようにされるというのは皮肉だし、これこそ民主主義の危機なんだろうと思わずにはいられません。

と、地団駄踏んで怒っていたら、今朝の毎日新聞にその斎藤先生が呼びかけて、「戦争を許さない県民委員会」が福岡で15日に発足し、講演会に800人が参加したとか。今後も活動をしていくそうで、できる限り私も協力したいと思っています。
皆さんも、お近くで署名や集会などがあれば、どうか参加して下さい。

◇同じ毎日新聞には内田樹さんが、集団的自衛権について、「メリットは何もない」と断じていました。武道家でもある方の意見は非常に説得力がありました。
「風知草」のコラムで山田孝男記者は、もっと冷静な分析と議論をと呼びかけておられますが、そもそも安倍首相がこんな重要な国と国民の未来を決定するようなことがらを、いっこうにきちんと説明も議論もしないで、強行突破しか考えていないところに一番の問題があるんじゃないでしょうか。

そして、別の記事では橋下大阪市長が、「連合軍兵士だってフランス女性を犯した。(だから従軍慰安婦なんてどこにでもある)」と演説したとのこと。何百回言ったらわかるんだろう。戦争とレイプはつきものですが、国が公認で売春施設を作ったのは、第二次大戦下では(ひょっとしたら歴史上でも)日本とドイツだけだったって。一般的なけしからなさと、個別のけしからなさを、知っての上かどうかこうしていつまでもごっちゃにするのは、記憶か性格かどっちかがおかしいとしか思えません。

◇と、朝っぱらから怒りながら、今からゴミを出して来ます。

Twitter Facebook
カツジ猫