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毛布とふきん。

◇カツジ猫が昨日書いていたように、外猫の「しまお」は、ここ数日姿を現わしませんでした。
正直、うるさくもあったので、安心と心配と半々の気分でしたが、今朝新聞を取りに出ると、上のキャラ館の方から見慣れた茶色の姿が、にゃあっと声を張り上げながらかけ下りて来て、ほっとしたりがっかりしたりしながら、いつものエサをやりました。彼は大喜びで食べていて、別にけがなどしている風もなく、何をしていたのでしょうか。

カツジ猫の方は、ようやく廊下においたこたつのふとんの上に寝るようになりました。
私のおいてやった毛布は無視しています。まあ、いつものことですから。

◇家の片づけのめどは何とか立ってきた気がします。幻想かもしれないけど、多分大丈夫でしょう(笑)。
それにしても、着なかった服や使わない寝具が多いこと多いこと。処分しなくちゃいけないのでしょうが、私の場合数年着なくても突然重宝してずっと着てしまうことがあり、こういうのはどうすればいいんでしょうかねえ。

同じのをずっと着て、ぼろぼろになるまで着つくしてから処分する、という手もありますが、衣類も寝具もなかなかそう簡単にぼろぼろにはならないのですよ(笑)。
たとえば、ふきんなんですが、私はタオルを切って使っています。これがもう、そんなに上等のタオルでも何でもなくてガソリンスタンドや葬儀屋でもらったような、ただの白地に店名が入ったような、ふつーのタオルなのに、どんなに酷使してもぼろぼろになりません。私は流し台のシンクが濡れていると本能的にふきんでふいて水気のないようにしておくので、ふきんはすぐにびしょびしょになり、私は洗濯物入れに放りこみます。一日に何枚洗ってるかわからない。
その頻度で洗って干してまた使っても、どのふきんもちっとも古びない。一枚だけ破れてすりきれてぼろぼろになったのがあって、もうすぐ糸くず状態になりそうで、私はそれが大好きで、どうして他のふきんもおまえのようにならないのかねえと思いながら使っていますが、この分では私が死ぬ方が、今使っているふきんがぼろぼろになるより絶対早いと最近では確信しています。

タオルやバスタオルも、色あせて固くなって古びるまでは早いのですが、それからが長い。いっこうに衰える気配がない。動物愛護団体に送ってあげようかと思ったりしますが、今の私には金がなくて、小包出すのも決意がいるのよ。できれば家で使いつくせればいいのだけど。

◇毛布も昔のがいろいろ残っていたのですが、今回の家具の移動のときに、「包む毛布はありませんか」と運送屋さんに聞かれて、適当に出したら、「あれ、もうこちらで処分しておきますね」と言われて、ええっとあわてて「大丈夫と思うけど一度見せて」と頼んで、確認しました。なつかしいものもあったけど、まあこの機会にと思って全部処分してもらいました。そんなことでもなかったら、私はとても手放せなかった(笑)。

叔母の使っていた、ものすごく上等の毛布もあるのですが、そうではなくて、私が使い捨てのつもりで、そのへんのスーパーで適当に買った安物の毛布も、何年たってもちゃんと暖かいし、使えるし、とても捨てたりできる状態じゃない。
と、私は思うのですが、世間ではこういうの、もう処分の対象なんだろうか。毛布なんてもう消耗品なんでしょうかねえ。バブルのころだったかしらん、こたつぶとんを買うときに、お店の人から、「これなら一年かぎりで捨ててもいいですから」と勧められた安物のこたつぶとんを、私はまだ使っているんですけどね。別に何の不都合もなく。

よく災害現場で、ご遺体が運ばれていくニュースを見ていると、どれも真新しいきれいな毛布に包まれているように見えます。それはそうでなければ被害者の方々は救われないという感じなのでしょうが、私はあの毛布はせっかくていねいに作られて生まれてきたのに、きっとあのまま処分されてしまうのだろうなと思うと、何だかすごく痛ましい思いがします。少なくとも自分の遺体はハリウッドの戦争映画にあるような黒いビニールの死体袋に入れてもらった方が成仏できそうな気がしてならないのは、きっと私が貧乏性だからなんだろう。

◇ところで、へやの片づけですが、ショックなのは、新しく作ってもらった書棚の最下段が妙にしめっていて、置いていた本や書類がかなり傷みました。
だめになってしまう以前に気がついて危うく救出したのですが、何でだろう。雨が降っている時に工事をしたから材木が濡れていたのかな。
さしあたり部屋をしめきって、エアコンをドライにしてかけてみていますが、まさかずっとこのままとか、床も傷むとかいうことになったらどうなることやら。
これまで何度も田舎でもこちらでも書棚の工事はしてもらって来ましたが、こんなことは初めてです。

居間の方の書棚は大丈夫のようですが、こうなると、そこにおいてあるクマも、今までの風通しのいい二階の広間とはちがって、どっちかというと、よどんだ空気の室内におかれていて、まさかカビなんか生えないよねえ。まあ何十年も干されていたようなもんですから、湿り気なんか残っていないとは思うけど。
そう思っておっかなびっくりで、毎日なでてみています。

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カツジ猫