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猫の命日

愛猫キャラメルの命日が近い。彼の好きだった銘柄の缶詰などは、もう今はほとんどスーパーの棚にはない。亡くなって二十三年にもなるんだもんなあ。新しい珍しい缶詰がいっぱい出ているんで、それを買って供えることにしよう。
 彼が好きだったカワハギも例年煮て供えるのが恒例で、見つかるかしらと心配していたら、今日魚屋さんの店先に立派なのがパックで売ってあったので、さっそくゲットして来た。今いる猫のカツジは、弱っちそうなわりに変に胃腸が丈夫なのか、生のおさしみを食っても平気なのだが、キャラメルは白身魚が大好きなのに、生だと吐いてしまうので、いつも煮てやっていたのだ。

昨日も今日も暖かい。灯油三缶を買いこんでいた内のひと缶をようやく空にして、二缶めに突入。それを上の家からえっちらおっちら下ろしながら、こんな小型缶に手こずっているようじゃ、老いてからの(もう老いてるが)一人暮らしが思いやられると思った。元同僚の猫好き女性が最近一念発起して、バイクの免許を取ろうとしたが、最初の車体起こしがすでにできなくて試験も受けられなかったとブログで嘆いていて、筋トレして再挑戦すると書いていたのに見習って、灯油缶ぐらいは軽々運べるようになるべく、自主トレでもしていた方がよさそうだ。

そう言えば、毎年お歳暮にコーヒーを送ってくれる大昔の卒業生が、それはもうほっそりした美少女みたいな人だったが、巨大なバイクに乗っていて、その車体起こしのテストもあったと話していたよなあと思い出した。猫好き女性も私よりずっと若いし、細身だが強そうな人なのに、バイクが起こせなかったらしいから、あらためてあの教え子はすごかったのだと思い知る。

それでまた思い出したが、海外ドラマの「私立探偵マグナム」のDVDを見終わってしまった。最初は「ハワイファイブオー」に比べて、いかにものんびりした感じだったのだが、こっちの目が慣れたせいだけじゃなく、途中から予算でも増えたのか、映像もアクションも妙に豪華になり、細身の女性の戦闘場面も迫力満点になってきたのが笑えた。それでもどことなく小ぢんまりしているが、これはこれで楽しめるシリーズだった。さてと、この後、適当に流し見するDVDを何にしようかなあ。「グッド・ワイフ」もヒロインがどこか亡き叔母に似ていたりしていいのだが、あの長編に手を出したら、それはそれで、えらいことにもなりそうな。

防衛費や原発再稼働や、ろくでもない内容満載の予算案が成立してしまいそうだ。「門松は冥土の旅の一里塚」という川柳を思い出してしまう。日本も世界もこうやって滅びの道を歩んで行くのはしかたがないにしても、今の首相をはじめとした、あまりにも愚かで下品な人たちの手によって、それがなされるのは、まったく情けない。どうせ殺されるなら、かっこいい悪役に殺されたいというのは、贅沢過ぎる望みなのかね。

まあ、最後の最後まで、私は悪あがきをやめないつもりではいるけれど。おいそれとは殺されないつもりでいるけれど。でも何となく、強盗に入られて死を覚悟した人の気持ちはこうだったのかしらんと思いやってしまう。

「水の王子」の紙本の最終チェックを今日中にしあげたかったのだが、間に合わなくてクサっている。これがすんだら、菱岡氏の本の感想をしめくくりたいのに。その後はせっかくだから、いつ実現するかもわからない「紀行全集」の原稿のあれこれを、予告宣伝もかねてアップして行こうかという、壮大かつ無謀な計画もあるというのに。あー、あせるあせる。

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カツジ猫