白い花
さっきNHKのラジオを聞いてたら、ウクライナの女性が敵兵にとらえられ、レイプや虐待を受けた凄惨な体験を話していた。途中から聞いたので詳しいことはわからないが、八年前の戦争のときの話だ。今のウクライナで同様のことが起こっているだろうことを心配していた。
ショッキングな内容だったし、反応も多く、「こんなに悲惨な戦争を、なぜ人間はするのだろう」といったツイートが寄せられていた。そのこともだが、この体験談を紹介していた男性アナウンサーが最後に、「自分は以前に広島や長崎で勤務していて、被爆者の方々の今もまだ苦しめられている戦争体験の話をいくつもずっと聞いてきた。今回のウクライナもそうだが、なぜこうやって一般市民をこれだけ傷つけ苦しめる戦争をしてしまうことになるのだろうか」というようなコメントをして、それが特に感傷的でも興奮してもいない普通の口調なのに、ものすごく本心の心からの声というのが、とても伝わってきて、思わず食事の準備をしていた手を止めて固まってしまった。
ああ、NHKにもこんな人がいる。考えて見れば当然のことだし、もっとたくさんいるのだろう。そう思った。
そして、こういう、あたりまえの痛切な述懐が普通にできる、それが基調となる報道がなされるようになってほしい、できないはずはないと、それも痛切に思った。何かが切り裂かれて、ある風景が見えたように、そういう、あるべき世界と未来が見えた。
手前味噌とも我田引水とでも言われてかまわないけど、9月に電子書籍で自費出版に予定の自分の小説「水の王子」のことも、なぜかふと思い出した。特に、ある登場人物について。詳しくは、こちらに書いておきます。
もう八月が終わるのか。九月の初めにコロナワクチンの予約をしてるので、それまでは身体を大切にして体調を整えておかなくてはと思うので、なかなかバリバリ仕事ができない。ここ数日ちょっと涼しいので、庭の草取りとかする、いいチャンスなんだけど、残念だ。
昼顔が、気づかなかったら、この柵の裏っ側でたくさん開いてて、なかなかこちらの表側には咲いてくれなかったのだが、昨日は久しぶりに、きれいに二輪並んでいた。まっ白の花ってこんなにも美しいのかと、あらためて思う。今の自民党とはもはや似ても似つかない別物としか言いようのない、かつての自民党の三木武夫首相が夫人(三木睦子さん。「九条の会」の設立メンバーの一人)に「庭には白い花を植えてほしい。夜に帰ったときによく見えるから」と頼んだという話をどこかで読んだのを思い出す。リベラルで清潔な、強い志を持つ人にふさわしい言葉だ。